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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2017-09-01-Friday 治療開始

今日、日帰りで札幌に行って来た。

北大病院泌尿器科の受診のためである。

8月16日に放射線科で私の下半身の型をウレタン状のモノで作成した際に、へその上や横腹に赤いマジックで線を描き、消えない様にその上に透明なテープを貼って養生したのだが、3日目位にはテープを貼っていないへその上の線が消えてしまい、10日目位には横腹のテープが剥がれてしまい、その下に描かれた線も消えかかって来たので、心配になって北大病院に電話して、1日に泌尿器科の受診があると伝えたら、では、その受診前に陽子線治療棟で線を描き直しましょうということになった。

帯広と札幌の間はJRの特急で3時間程の時間が掛る。午後に札幌に到着したら妻から、入院日が決まったと北大病院から電話が入ったとのメールである。今から北大に行くのに・・・?

陽子線治療棟は新しく出来た建物であるが、入口は病院内で繋がっており、外から直接は入れない、病院内の通路は迷路の様になっているからと泌尿器科受付で待ち合わせて連れて行ってもらったのであった。陽子線治療棟は真新しい建物でとても綺麗である。

治療室に案内され、16日に作成した私の型を取り出して、その上に寝かされて、再度赤いマジックで線を描く、その作業は5分ほどで終了した。

泌尿器科の受診時間まではまだ45分ほども時間があるので、病院内の喫茶店でコーヒーを飲んで時間をつぶした。8月8〜10日まで金マーカー埋め込み手術をした際に入院した時の経験で勝手が分かっている。

15:30からの受診なので少し早目に受付に行き検尿を済ませておく、この時間の患者は少なく、2階の待合所に居たのは私一人だけであった。

突如、目の前のエスカレーターの上階から、ドタドタと大きな音がして紺色の服を着た若い男が駆け下りて行く、その後を追って数人の看護師らが駆け下りて行った。「待て〜」でもなく「捕まえて〜」でもない。ただ黙って追いかけて行く。私もすぐに目の前の吹き抜けままで行って1階の様子を見たら外に出て行った様だ。あれは一体何だったのだろう?

注射が嫌いで逃げ出すような年齢でもないし・・・。

空いていたから良かったものの、老人がエスカレーターにでも乗っていたら巻き込まれて大怪我をしていたかもしれないではないか。ビックリした。

泌尿器科の受診では、今日も担当の医師が異なる。大学病院ってところは同じ医者が診ないものなのかなぁ〜。「今日から、内分泌療法(ホルモン療法)を開始しましょう。LH-RHエゴニストの3ヶ月製剤の注射を打ちましょう」と言う。治療法の説明は、8日の手術前に聞いたものとは若干違っていたので、その際に受けた説明を言ったら、そんなはずはないと言う。どうも、連絡が行き届いていないようで不安になるが・・・。

結局、今日担当の医者の言う治療を受けることになった。

医者の説明では、今日、打つ注射は「内科的去勢術」と言われるもので、睾丸を切除するのと同等の効果があるもので、しかも3ヶ月間も効果が続く。前立腺癌は男性ホルモンを餌にして増殖する。その男性ホルモンの95%程を睾丸で生成しているから、昔は睾丸の切除を行ったが、この薬が開発されてからは、睾丸切除よりも薬を使う人が増えているとのこと・・・。でも一本10万円ほどもする高価な薬だという。副作用としては男性機能の低下や更年期障害に似たホットフラッシュなどの症状や、乳首が張ったりすることがあるという。

癌が進行するよりはよっぽど良いので了承して注射を打った。

病院を出たら、門の周りで警察官が大勢居る。先ほどの逃走した若い男に関係しているようだ。

JRに乗って帯広に戻ったが、何だか列車に酔ったようで胸がムカムカする。もう注射の効果が出始めたのだろうか・・・。


■2017-09-02-Saturday 月命日

2日は父圭司の月命日である。

毎月、お坊さんに来てもらいお参りをしている。

お坊さんを待つ間、北海道新聞の朝刊を読んでいたら、昨日の北大病院での逃走劇のことが載っていたが、病院名や詳しい内容などは出ていなかった。

逃走したのが少年鑑別所に送致決定した未成年者であることからプライバシーを保護する為なのだろうかなぁ〜?

私が現場に居合わせたのが15:30〜40頃であるが、逃走した少年が札幌市内で身柄を拘束されたのが19時頃だと云うのだから、意外とノンビリとした事件であったなぁ〜。

追い掛ける時にも「待て〜!」でも「捕まえてくれ〜!」でもなく、10人ほどが無言で追い掛けるだけであったから、まんまと逃げられてしまったようだ。病院には警備員も数人居たんだがなぁ〜。病院だから患者が多いし、「捕まえてくれ〜」なんて言って患者が怪我でもしたら大変だから声を出さなかったのだろうかなぁ〜。

それにしても逃げられる警察がちょっとトロイんじゃないだろうかねぇ〜?

どんな犯罪で捕まったのかしらないけれど、凶悪な奴だったらと考えると、そんな奴を、こんなに簡単に逃がすなんて・・・。

母から、携帯電話のバッテリーが早く無くなってしまうから、店に持って行って変えてもらって欲しいと頼まれたので、行ったのだが・・・。

2013年に製造中止になっている機種でバッテリーの在庫が無いと言う。バッテリーを調べてもらったら、まだ86%機能しているから問題無いと思うと言う。新しい機種に変えて操作法を母に教えるのも大変だから、そのまま使ってもらうことにした。

次から次へと新機種を発売するが、老人には使いこなせないだろうに、もっと簡単で丈夫な機種を造った方が良いと思うのだが・・・。

昨日、注射した薬が効いてきたのだろうか、胸がムカムカして気持ちが悪く、更に動悸がして胸が苦しいし、注射した右上腕部が痛い。両手の指の関節に力が入らない感じがする。このままの状態が続くとマジックの実演にも影響が出てしまうが・・・。

副作用として「食欲増進があるかもしれないから注意するように・・・」とも言われているが、極端に太ったり、痩せたりすると、せっかく造った私の下半身の型が合わなくなってしまうからだが・・・。

もっかのところは、胸がムカついて食欲はあまり無い状況である。


■2017-09-04-Monday 副作用?

1日に打った注射の副作用なのだろうか?

身体がダルくて、胸が苦しい。ドキドキと云う激しい動悸ではないのだが、何だか胸が締め付けられる様な感じなのだ。

注射したのはLH-RHアゴニストと云う薬で、睾丸が男性ホルモンを生成するのを止める効果があると云うが、打った直後には、逆に一時的に男性ホルモンの生成が増えるフレアアップと云う現象が起こり、それが収まった後で男性ホルモンの生成を抑える作用をするのだと云う。

今、私の身体の中では、ホルモンバランスがかなり崩れているのだろうなぁ〜。憂鬱になったり、イライラしたりすることはないが、歯が痛くなった。これは一日で収まったが、指先のこわばりはまだ続いている。胸のムカムカは注射した当初よりは収まったが、依然として軽い二日酔いか乗り物酔いの様な感じが続いている。

明日の5日から陽子線治療を開始することになった。

陽子線治療法は放射線治療の一種である。

全国に17ヵ所ある陽子線治療装置であるが、北大病院での陽子線治療法は北大病院でしかやっていない唯一独特の手法であると云う。

あらかじめ前立腺の中に1.5㎜の小さな純金の球を3個埋込む手術をして、この埋め込んだ3個の金マーカーの位置を確認しながら陽子線を癌細胞にピンポイントで照射し、膀胱や直腸など前立腺に近接する健康な臓器には放射線の影響が掛からないようにする画期的な先端治療法なのである。

週4回の照射であるが、その治療時間は一回20〜30分程度でしかないと云う。陽子線の副作用はほとんどないと云うから、治療は通いでもOKなほどだと云う。

私の治療はこの陽子線治療と内分泌療法(ホルモン療法)の併用でおこなうと云うことだ。

まだ陽子線の治療開始前だが、現時点では、どうも陽子線治療よりも内分泌療法の副作用の方が強そうな感じがするなぁ〜。

はたしてどんな風になるのやら・・・。多少は心配でもあるが、後は医者を信頼して任せるしかない。


■2017-09-05-Tuesday 陽子線治療開始

今日から陽子線の治療を開始した。

帯広から朝一番6時45分発のJRの特急に乗って札幌に9時半頃に到着し北大病院に入る。

まずは採血、検温、体重、身長などを測る。採血の看護師が北大病院にしては珍しく2回もミスして上手く採血出来ないので、別のベテラン看護師に交代して採血した。

担当の看護師から今後の治療スケジュールなどの説明を受ける。

第一回目の陽子線治療は14時から開始の予定であると云うが・・・、まだ時間がかなりある。

12時に病院食の昼食を摂って、13時までに排便と排尿を済ませるように指示される。その後は治療までは排尿もしないように言われる。膀胱にはある程度の尿があった方が良いらしい。8月9日に3個の「金マーカー」を前立腺内に挿入する手術をし、16日にはCTやMRIなどで、前立腺の位置の測定をした際の、膀胱や直腸に近い状態で陽子線を掛けるためだそうだ。この時に、ウレタン状のモノで私の身体の型を造り、その型に合わせて、私のお腹に赤いマジックで何本かの目印の線を書き込んである。

迷路みたいな陽子線治療室に1人で向かう。9月1日に、8月16日に私の身体に書いた赤いマジックの線が消えてしまったので、書き直す為に、一度、この場所を訪れているから場所は分かっている。

昨日のSTVのニュースでロシアの使節団がこの場所を訪れている場面が映っていた。

下半身は青い紙パンツにはき替えてから、ウレタン状の私の身体の型の上に寝て、位置の確認と調整を行う。今度は黒いマジックで線を書き直す。

陽子線治療装置はCTやMRIの機械とは大きさがまるで異なる。CTなどの機械はトンネル部分が身体との距離は数センチしか離れていないが、陽子線治療装置は手を伸ばしても届かないほどの距離がある。実際には腕は胸の上で幅広いマジックテープで、動かない様に固定されているから手を伸ばして確認した訳ではないが、たぶん70〜80㎝位の空間があるようだ。

最初の1回目は、埋め込んだ「金マーカー」の位置の確認などの作業があるから、通常よりも時間が掛かると言われていた。

機械のトンネル内にベッドに固定された状態で頭の方から入れられていく。CTやMRIの様な音はほとんどしない。微かに、今、照射しているなくらいの音が聞こえる程度で静かである。

トンネルの天井部分が時計回りに、少しずつ回転し、30度位ずつで停まって照射をしているようだ。まだ初めての体験であるから、比較が出来ないので、確認作業なのか照射なのかは判断が出来ないが・・・。照射しているお腹の箇所は痛くもないし、痒くもないのだが、鼻の頭が痒くなって困った。腕が固定されていて掻くことは出来ないし、動いてはいけないとの指示があるので我慢するしかない。

治療室に入ってから40分間で終了した。担当の医師からは「明日からはグッと時間が短縮されますよ」とのこと。

看護師から明日以降の治療スケジュールと注意点などの説明を受ける。お風呂に入っても良いが線が消えないようになのか、身体はゴシゴシと洗わずに、入浴剤の使用は不可。温泉も不可。皮膚に影響があるらしくて化粧品や薬の軟膏の類も医師の確認を取ることとのこと。

希に、オシッコが出し難くなったり、便秘などがあったり、逆に下痢したりがあるかもしれないと云う。

その他にも注意事項を聞いてから、今度はX線と心電図をとる。今日の治療はここまで、明日からは、毎回20分程度の陽子線照射だけだと云う。何だか時間を持て余しそうだなぁ。


■2017-09-06-Wednesday 治療2日目

今日は陽子線治療の2日目である。

昨日のブログで書いたことに若干の修正を加えなければならない。昨日の時点では初めての治療であったから、私の観察眼にも緊張があって誤ってしまったようだ。

まずは、陽子線治療装置の中の空間の広さであるが、昨日のブログでは装置のベッドに寝た状態で天井まで70〜80㎝と書いたのだが、120〜130㎝と改める。昨日の時点では寝かされた状態でしかも腕が固定されていたから、目測で測ったので不確かであったのだが、今日はその高さを注意して観測したからかなり正確だと思う。空間はかなりの広さがある。

トンネルの入り口は丸いのだが、中がそのまま円筒形になっている訳ではない。中は8角形の壁になっている。この8角形の壁が時計回りに少しずつ回転して陽子線を照射していくのである。

ベッドに寝ていると、装置の外側の天井も視界に入るので、外側の壁が動いているような錯覚に陥る。奇妙な感覚である。

ベッドに寝た状態で、微妙に位置を調整してから照射するが、微かに聞こえる音を聞いている限りでは1回の照射時間は2〜3秒程度である。トンネルの外側の8角形の壁が動きながら角度を変えて照射をしていく。

身体には何の刺激もないから、痛みも痒みもない。

今日の治療時間はキッチリ20分間であった。これを後28回行うのである。


■2017-09-07-Thursday 暇だぁ〜!

病院に居ると暇である。

普段の生活では見ることのない番組まで見てしまうから、余計な情報まで耳にしてしまう。

今朝は、民進党の衆院議員の山尾志桜里議員のW不倫の報道である。先の民進党の党首選挙の結果、この山尾議員が幹事長に就任云々とニュースで流れたが、まだ議員経験が短いなどの理由で見送りになったのだが・・・。

実は、その理由は、週刊文春のいわゆる「文春砲」の餌食になるからだと云うのである。

その週刊文春が今日発売なのだと云う。

9歳年下のイケメン弁護士と同じホテルに宿泊したと云う。

普通は、同じホテルに泊まったところで、部屋数も多い大きなホテルなんだろうから、偶然に同じホテルに泊まるなんてことは珍しくもないだろうと思うのだが・・・。

ことの真実は分からないが、文春にしたところで、まったく無根拠で同じホテルに泊まったと云うだけでは、不倫の記事にはしないだろうと思う。

それにしてもだ。

政治家の下半身の緩さときたら・・・。

与党も野党も、男も女もである。

政治家って、よっぽど不倫が好きなのかしらん。

民進党も、党首が代わってこれからって時に、№2である幹事長(未就任であったが・・・)に不倫のスキャンダルでは・・・。

まさにギリギリのところで幹事長のスキャンダルにはならなかったが・・・。それでもだ!

山尾女史は、自分の不倫だけは絶対にバレないとでも云う自信があったのかねぇ〜。

自分がこんな状況に居て、他人を責められる精神状態って何なんだろう?

聖人君子なんて居るわけはないと思っているが、それでも、他人を責めるなら自分は潔白の状態でなけりゃいけないだろうに・・・。

自分に甘く、他人に厳しいって云うのは、結局は、自分に倍以上になって戻って来るもんだろう。

今回のスキャンダルは、自民党議員のスキャンダルよりも質が悪いぞ!国民は、これで益々議員を信じなくなってしまう。(元からだけど・・・)

結局のところ議員が暇だからなんだろうなぁ〜。

アッ、そうなると私も今は暇だから・・・。


■2017-09-08-Friday 治療3回終了

治療も4回目になると、観察眼にも余裕が出てきた。

最初の頃は、微かに聞こえて来る音で判断して、陽子線照射が、2〜3秒ずつかと思っていたのだが、どうやら、この2〜3秒と云うのは「金マーカー」の位置を確認する作業の音の様なのである。

その音の後に0.数秒間ずつ細かく20回程度聞こえてくる音の方が陽子線照射の様な感じがする。今度医者に確認してみよう。何せ暇でしようがないから、すぐに医者に聞いて確認して解決するよりも、色々と自分で推理して楽しむことでもしなけりゃ日々の過ごし方がつまらないからだ。

後日、自分の推理が正しかったのか、それとも違っていたのかを楽しむことにしている。

陽子線治療は、身体に熱さも痛さも感じないが、一応は放射線であるから、結構、日々の暮らしの中での注意事項が多い。

飲酒、喫煙の禁止は云うまでもないが、お風呂は熱いお湯はダメ、温泉もダメ、更に入浴剤を入れるのもダメで、使用する石鹸も弱酸性のモノで、身体をゴシゴシと洗ってはいけない。特に腹部は石鹸を泡立てて押さえる様にして洗うことと言われている。

白髪染め禁止で、化粧品の類も付けてはいけないし、軟膏や湿布剤などの薬もダメ、目薬も最初に医者に見せて確認してもらったものだけ、皮膚への刺激がよくないようだ。

また、私が普段、眠れない時に飲んでいる睡眠導入剤のメラトニンであるが、病院の硬いベッドや枕では眠れないだろうと思い、持参したのだが、これも医者に確認してもらってからでないと使用が許可されなかった。まぁ、メラトニンは日本では販売されていない薬で、海外旅行に行った際に購入して来た薬なんだが・・・。

草取りみたいな長時間座る様な姿勢もダメだという。腹部を圧迫してはいけないと云う。

まだ、副作用の症状は出ていないが、陽子線照射の回数が増えたら、副作用が出てくるかもしれないと云う。

昨日のニュースで、太陽で大規模な爆発が起こって、今日の15時頃に地球に到達するらしいと云う。以前に同様の爆発が起きた時には、停電などが起きたとも云うから、もしも治療中に停電でも起きたら・・・。

でも、今日の治療は午前中だから大丈夫か・・・。


■2017-09-09-Saturday 暇潰し

陽子線治療の為に札幌に滞在しているが、

治療そのものは週に4回で、しかも1回の治療時間は僅か20分間であるから、治療が終わったら何もすることがなくて暇である。

8日の治療を午前中で終了後に放射線科医師の診察があった。

副作用がないかの診察である。

2〜3日前から、右肩が五十肩の様な痛みが出てきたし、手指の関節が痛くて力が入らない。暇つぶし用に、カード、コイン、ボールなどのマジックの基本的な道具を持参しているが痛くて練習する気になれないのだ。

暇だから週刊誌を買って読んでいるが、袋とじを破って見ても、オチ〇チ〇がまるで反応しない。ピクリともしないのである。逆に心なしか小さくなっているようにも感じるくらいだ。部屋でシャワーを浴びた時には、乳首が敏感になっていて触れると痛痒いのである。

それらを訴えたら、それは陽子線の副作用ではなく、1日に打ったホルモン注射の副作用の様だとのこと。血液のPSA値(前立腺癌の進行度をみる値)が6月の17.8から0.2に下がっているから、注射がかなり効いているようであるとのこと。

喜ばしいのやら・・・。

午後からすることがないので、従弟のところに顔を出すことにした。

従弟は札幌市内の大丸藤井ビル内で歯医者をやっている。

今回の治療にあたっても、事前に心配していろいろと調べてくれたのである。

従弟と云っても私よりも18歳も年上であるが、私に酒を始め、バックギャモンやらダーツやらの遊びを教えてくれた遊びの先生である。

因みに、私にマジックをするキッカケをくれたのは、その弟の方で、こちらは私より8歳年上であるが、一昨年、肝臓癌のために64歳で亡くなってしまった。

ススキノに行って飲むか?と誘われたけど・・・。

残念ながら、治療中は禁酒を言い渡されているからなぁ〜。

一緒に近くの蕎麦屋に行って、蕎麦だけ食べることにした。

私は癌の疑いを言い渡されて以来5月中旬からず〜っと酒を断っている。

この従弟に「私が高校生の時に、貴方に酒を教えられて以来、こんなに酒を飲んでいない期間は初めてだよ」、と言ったら笑っていた。

太陽フレアの地球到達時間が、昨日のニュース時には8日15時頃からだと云っていたが、夕方のニュースでは、午前中に到達していたと云う。ちょうど治療中だったんだが・・・、影響はなかったんだろうかねぇ〜?


■2017-09-10-Sunday 副作用

5日から開始した陽子線治療の副作用はまだ出ていないようだが、

1日に打ったホルモン注射の方の副作用がかなり出てきたようである。

乳首が服に触れると痛いのだ。乳首の辺りが固くなって盛り上がり、胸全体が少し膨らんで来た。まるで思春期の女子中学生くらいのオッパイみたいな感じである。

下半身の男性自身のシンボルにはまったく元気が感じられない。

注射によって男性ホルモンをシャットアウトしているから、体内のホルモンバランスが乱れているのだろうなぁ〜。

泌尿器科の診察は10月6日の予定であるが・・・。

激しいスポーツは出来ないからかなり運動不足気味であるので、なるべく長い距離を歩いて足の筋肉が萎えないようにしなくては・・・。

暇だから、このホルモンバランス関係の情報を調べてみると、筋肉を作るのは男性ホルモンのテストステロンの影響で、一方の女性ホルモンのエストロゲンは筋肉量を減らして脂肪を蓄える働きがあると云う。

ホルモン療法を続けていたら、私も脂肪が増えて、筋肉量が減るのではないかと危惧している。

5月末の人間ドックの受診以来、治療開始までの3ヶ月間は、毎日腹筋運動をして、お腹の脂肪を減らしていた。その甲斐もあってか、ウエストも細くなり、体重も6㎏減ったのだが、治療開始後は腹筋運動を禁止されているので、またまたお腹に脂肪が溜まってきたようだ。

せっかく痩せたのに・・・。

果たして、治療が終わったらどんな体形になっているのやら・・・。


■2017-09-11-Monday 札幌の日曜日

土、日曜日には治療がないから、

帯広に戻ろうかと思ったが、私が戻っても往復の移動で疲れるだけだし、どの道会社は休みだし、もしも、会社がやっていたところで、私にはたいした仕事もあるわけじゃないから、妻に札幌に来てもらうことにした。

着替えなどを持って来てもらい、替わりに洗濯物を持って帰ってもらう。

妻は、昼前に札幌に到着、6日振りである。妻とは仕事も家庭も一緒であるから、ここ最近はこんなに長い期間離れて暮らしたことがなかったので、何だか、随分と久し振りに会ったような気分である。新鮮な感じがするもんである。

まずは、札幌近代美術館でやっている「ゴッホ展」を見に行くことにした。

運動不足気味であるから、歩いて行くことにしたのだが・・・。私の記憶では大通公園の西端の知事公館の北側に、20年程前に展覧会を見に行った記憶があって、そこが近代美術館だと思い込んでいたのだ。そこなら駅前から15分程度で到着出来る。

散歩がてらにちょうど良い距離だと思っていたら・・・。その場所にあったのは近代美術館ではなくて文化ホールみたいな建物であった。私の勘違いである。

通行人に近代美術館への道筋を聞いたら、自分も徒歩でゴッホ展に行くところだからというので付いて行くことにしたのだが・・・。

ここからが、おおよそ倍の距離であった。結局45分間も歩いてようやく到着したのであった。

帯広でも、妻とは美術館によく行くが・・・。やっぱり札幌は人口が多いのだなぁ〜。日本人に人気の画家ゴッホの展覧会と云うこともあるし、日曜日の昼と云うこともあるのだろう。ものすごく混んでいて、帯広の美術館みたいにユッタリと鑑賞することが出来ない。

人の波に飲み込まれる様に順路を巡ってすぐに出口まで来てしまった。

帰りはタクシーに乗って、大通公園を東に向かってもらう西5丁目で降りて、オータムフェストの会場を歩くが・・・。北海道中の食べ物が屋台で売られている。これまた人、人、人である。人が多過ぎて、人に酔ってしまうし、並んで待って何かを食べる気にもならないので素通りして、「石屋」のビルの1階で、道路側の椅子に座ってアイスクリームを食べたら、何だか寒く感じたので大丸に向かう。

札幌滞在中に読む本とDVDを大量に買ったのであった。帯広から持って来た本やDVDはもうほとんど見終わってしまったからであるし、テレビがつまらないからである。最近のテレビはまったく面白くない。ほとんどニュースぐらいしか見るものがない。

そのニュースだが、東京の小田急線の代々木駅の近くの線路沿いのボクシングジムが火事になり、緊急停車した電車の屋根に火が移った場面が映ったが・・・、なぜ、こんな場所に停車したままなのだろうか?疑問に思った。せめて停車した後で、運転手が火災現場から電車をズラせば良いだろうに、気が利かない運転手や車掌なのか、それとも現場では動かすことが出来なかったのか、それとも気が付いていなかったのか?大事なかったから良かったものの・・・。

夕食は一緒に焼き肉を食べたが・・・。やっぱり帯広の方が安くて美味しい!

妻は列車に乗って帯広に戻るので見送った、また、これからは一人である。

それにしても、今日は歩き疲れて足が痛くなった。


■2017-09-12-Tuesday 11日

11日の朝に北大病院の消化器内科から電話があった。

5日の入院時に採血した際に「B型肝炎ウィルス」の抗体があることが分かったので検査をすることを勧められたのである。

私がJC(青年会議所)の現役時代の事であるから、もう20年以上も前の話である。献血で血をたくさん取ったら「貴方の血液にはB型肝炎ウィルスの抗体があることが分かったので、貴方の血液は使えない。今後も献血は無用」との連絡があったのである。

我が家にB型肝炎の者はいないし、私はこれまでに輸血もされたことがない。今、テレビでどこかの法律事務所が盛んに宣伝している小学生時代の「集団ワクチン接種」で感染したのではないかと、過去に受けた人間ドックで医者にも言われたことを、北大の医者にも告げたら、「断定は出来ないが、まぁ、おそらくそんなことだろうと・・・」と云う。

これまでに発症したことはないし、数値的にもさほど問題のある数値でもないと云うが、どうせ、これから北大病院には長く掛かるのだから、この際、身体の悪い箇所は全部見ておくことにしたのである。

昨日、購入して来たDVDのタイトルは「メンタリスト」。アメリカのテレビドラマのDVDで、マジシャン(メンタリスト)が活躍する警察ドラマである。既に6枚を見終わったが、なかなか面白い。ちょうど良い暇つぶしである。

DVDを見ていたら、帯広の友人から電話が入った。

「帯広では、どうも、坂本が癌でアブナイらしい・・・と云う噂があるぞ!」と云うのである。この「どうも・・・」と云う言葉が実にイヤらしいなぁ〜。「確証はないが・・・」と云うニュアンスで、言っている自分には責任はないが、誰かがそう言っていたという逃げの言葉である。

しかし、聞いた方は、これに更に自分の憶測を付け加えていって、段々と話が大げさになっていくという仕掛けである。

6月末の癌宣告を受けてからは、ゴルフや会合にも顔を出していないから、坂本の顔をしばらく見ていないなぁ〜と云うことから発生したらしいが・・・。

陽子線治療は1週間に4日4回で、しかも1回の治療時間はたったの20分間であるし、身体への負担もまるでない治療法なのだが、続けて30回予定通りに行わなければ効果がないとも医者から言われている。

札幌近郊にでも居住していれば、毎日、自宅から通える治療法なのであるが、毎日、毎日、帯広と札幌を往復するには移動時間だけで6時間も無駄にするし、交通費だって馬鹿にならないから、札幌に居るだけなのだけれどもなぁ〜・・・。

しばらく私の顔を見ていないから、私が、相当に重篤な状態で、長期入院でもしているかの様な話になっている様なのだ。

人の噂ってもんは、こんなもんなんだろうけどなぁ〜・・・。一度、帯広に戻って、街中を元気に歩き回ろうかしら・・・。


■2017-09-13-Wednesday 映画鑑賞

水曜日は治療がないので

札幌在住のマジシャン仲間に声を掛けて、一緒に昼食を食べることにした。札幌駅に直結している大丸百貨店8階のレストラン街で待ち合わせをした。

私の昼食はいつもは蕎麦が多いのだが、今日は洋食にしてガッチリ栄養を付けることにした。

今月の16日(土)に札幌の教育文化会館小ホールで「第6回北海道マジックコンベンション」が開催される。

札幌でマジック用品を販売するマジックショップ「メビウス」を経営している沢村さんが主催者である。沢村さんとはかれこれ40年くらいの付き合いになる。先月には帯広のマジック・ミュージアムを訪ねてくれたから、私が札幌に居る間にはお返しに見に行かなくてならないだろうと思っている。

今日は、このマジック・コンベンションにディーラーズショップとして出店する札幌在住のプロマジシャン、スペンサー・トリックスさんとのランチである。彼からチケットを購入する約束になっていたのである。

スペンサーさんは2年前には、帯広の金融機関に勤務していた銀行マンである。アマチュア時代にマジックを披露し合った中である(この話は以前に詳しく書いたからここでは割愛する)。

ランチを食べ終わった後で解散し、私はステラプラザの上にあるシネマコンプレックスの札幌シネマフロンティアに行って映画を観ることにした。

いつもは妻と二人で「夫婦50歳割引制度」で一人1100円なのだが、今日は私一人だけだから1800円払わなけりゃならないなぁ〜と思いながら、チケットを購入したら・・・「今日はメンズディで大人の男性は一人1100円です。」と云う。思わず「メンズディ?」と聞き返してしまった。レディスディと云うのは帯広の映画館でもあるがメンズディと云うのは初めて聞いたからである。

でもよく考えたら、そりゃ〜そうだよなぁ〜。男女平等の世の中だと云うのに、レディスディがあるのにメンズディが無いのは不公平であるとズッと前から思っていたからである。何だか随分と得した気分であるなぁ〜。

観た映画は「三度目の殺人」である。例に依って、封切りされたばかりの映画であるから、まだ観ていない人の為にストーリーなどは詳しく書かないが、一言で云うと良い映画であった。

まずは題名の良さである。最後にこの題名が意味するところは何なのかが、監督の訴えたいところであろう。

役所広司が演じる容疑者の出身地が「留萌」である。留萌は母の故郷であるから、私も良く行った町で、見覚えのある町並みや、隣町の増毛へ行く道が出てきたので懐かしく思ったが、でも「何で留萌を選んだのかなぁ〜」と不思議な思いもした。

色々と考えさせられる深い内容の映画であるし、表現がことさらシツコクなくサラリと表現しているところが好きである。

映画館での上映はシアター5であったが、とても広いホールだった。さすがに帯広との人口の差を感じる。やっぱり映画は大きなスクリーンで観るのに限るなぁ〜。隣の席の老夫婦の上映中の会話が多いのには閉口したが・・・。


■2017-09-14-Thursday 連絡方法

このブログの読者で

私のPCのアドレスにメールを下さる方が居るが、WIFIのせいなのかPCnせいなのかは不明だが、PCからの返信が届かない様なのである。

この方面のことには、まったく疎いので対処方法が分からないので困っている。

緊急の連絡は、私の携帯電話のメールに送信して欲しい。


■2017-09-15-Friday 床屋

今日は、エコー検査が入った。

この検査と治療との間にかなりの待ち時間があるので、北大病院内にある床屋さんで散髪をしてもらうことにした。

丁度良い時間潰しである。

私の髪質は、極度のくせ毛で、長く伸びてくるとクルンクルンと丸まってしまい収拾がつかなくなってくる。

ホルモン療法の副作用なのか、髪の毛の伸びるスピードが速まったような感じがするし、何となく髪の毛の腰が太く、強くなったような感じがしていて、髪の毛が立つのである。

治療中は整髪料の使用も控えるように言われているので、朝起きて、水道の水で櫛を濡らして、その立った髪の毛を抑えているのだが、この水分が乾いてくると髪の毛がボワボワに膨らんでしまうのである。これは少し嬉しい方の副作用である・・・。

札幌に来る前は、治療期間中にナチュラルパーマの髪の毛を伸ばして、長髪にしてイメージチェンジでもしようかと思っていたのだが、先日、札幌に来た妻が、病気で疲れている風に見えて格好が悪いよと云うので、散髪してもらうことにしたのだ。

帯広では、いつも馴染みの床屋さんでしか散髪しないからあまり乗り気ではなかったのだが、この、床屋さんの風貌が、昔、ちょび髭でとぼけた味の老手品師のアダチ竜光さんにソックリだったのでやってもらうことにした。その風貌が可笑しくて仕方がなかったのだが腕は良かった。

治療の前に、陽子線の受付の女性にカードマジックを演じて見せた。毎日、顔を合わせている内に、マジックの話になって、見せて欲しいとリクエストされたからである。

これから、毎度、治療前に一つずつ披露することになった。

マジックは実際に演じていないと腕が鈍ってしまうから、ちょうど良い機会である。

毎日、妻とは電話とメールで頻繁にやりとりしているが、マジック・ミュージアムへの見学希望の申し込みが多いと云っていた。一応、HPには「坂本館長が、長期不在の為、今年の営業は8月末で終了し、来年のGWの連休頃に再開の予定である」旨を掲載してあるのだが・・・。

せっかく楽しみにしてくださる方には本当に申し訳ないが、こればっかりはしょうがない。私の代わりが務まる人が居ないので諦めてもらうしかない。ぜひ、来年の再開を楽しみに待ってもらいたいと思う。


■2017-09-16-Saturday マジックコンベンション

16日は「第6回北海道マジックコンベンション」が

札幌市教育文化会館小ホールで開催された。

私は前5回までは参加したことがなかったのだが、今回はちょうど札幌の北大病院で治療中なので、毎日、毎日、暇を持て余している状態であるから顔を出して来た。

一般向けのメインショーは17時からの開催なのであるが、マジックコンベンションと云うのは午前中からレクチャー、ディーラーショーなどのマニア向けの催しが満載なのである。

北海道マジックコンベンションは1日だけの催しなのであるが、大きなコンベンションであったら2〜4日間の開催期間で、レクチャー教室もマジックショップでの販売ブースも沢山あるので、見て回るだけでも大変なくらいなのである。

因みに、「レクチャー」と云うのは、有名マジシャンがマニアにマジックを指導する教室のことで、主に講師のマジシャンが草案したオリジナルマジックの指導が多い。このレクチャー教室で販売される「レクチャーノート」と云うのはその場でしか販売されないから、私の様な書籍類のコレクターは、このレクチャーノート欲しさに各地で開催されるレクチャーに参加するほどなのである。

ディーラーショーと云うのは、マジックショップの販売員(ディーラー)が自社製品の実演を行って見せるもので、このショーで、客はマジック道具の演じ方を見て製品の良し悪し等を判断して購入するのである。

これらの催しは、マニア向けの行事である。

私は13時頃に会場入りしたが、顔見知りの人が大勢居た。私も、ここ最近はテレビに多く出演していたから、マジック界では結構顔と名前が売れていて、まったく見知らぬ人からも「マジック・ミュージアムの坂本さんですよね?」と声を掛けられた。

数名の知人は、私が前立腺癌の治療中と云うことも知っているから「お身体はもう大丈夫なのですか? マジック・ミュージアムを拝見しに行きたいのですが・・・」と心配そうに声を掛けてくれる。そのたびに「マジック・ミュージアムの営業は今年は終了しました。また来年のGW頃に再開しますので・・・」と同じことを何度も話したのであった。

17時からのショーであるが、この手のショーを見るのは久し振りである。最初に登場するアマチュアのマジシャンの、緊張しながらも嬉しそうな顔を見ていると、マジックって色々な楽しみ方があるのだなぁ〜と感心する。

その後の、アマチュアマジシャンのコンテストは・・・。コンテストは試験である。順位を争う競技である。

あぁ、それなのに・・・。審査員の批評がまるで甘過ぎる。最近は褒めて上達させようと云うことなのかしらん。長所を褒めるのは私も良いことだと思うのだが、誰も欠点を指摘しないのである。まぁ、コンテストとは言っても、マジックをまったく知らない観客が500名ほども入場している前では、専門的な指摘は出来ないか!

それにしても、最近の若手マジシャンはマジックの何たるかをまるで理解していないように感じた。

「マジックとは不思議な現象を見せる演芸である」完成度の低い難しいテクニックを無理して見せるよりも、もっと簡単に出来る技で完璧な不思議を表現しなくてはならない。

更に云えば、ステージ上の所作がまるで分っていない。マジックで最も重要なミスディレクションが不完全だから、スチールが丸わかりである。衣装もヒドイ!だらしないと云うよりもそもそもマジック向きではない。身体への道具のセットの仕方、ジャリの付け方、使い方がまるでなっていない。誰か指導する人が居ないのだろか?

人に披露する以前の問題である。

おそらく若手マジシャンは、自分でDVDやYouTube等などで独学でマジックを覚えたのであろう。テクニックは素晴らしいが、しかし、観客への見せ方がまるで酷いのである。

ここが残念なところであった。

しかし、その後のゲストプロマジシャンのバーディコヤマさんとメイガスさんの演技はさすがプロと云うものであった。

プロとアマチュアの差を改めて認識したのであった。


■2017-09-18-Monday DVD

ニュースを見ていたら、

安倍首相は、衆院を解散して来月22日を投票日にする選挙を行う方針であると云う。まぁ、ライバルである民進党は山尾志桜里議員の不倫疑惑やら、離党者が続出してガタガタの状態であるし、小池都知事の国政政党の準備はまだまだであるし、選挙に勝てる(大きく負けない)のは今しかないと云う状況判断なのであろう。積極的な攻めの選挙と云うよりも消去法でいったら大負けしないのは今だと云う消極的な守りの選挙ということであろう。

野党の不甲斐なさが、こう云う状況を作り出している。それにしてもである。隣国北朝鮮がバンバンとミサイルを発射している、この状況で政治的空白を作ることは如何なものなのだろうか?

結局のところ、国民の安全よりも、自身の安全を守る方が最優先と云うことなのかねぇ〜。

先週の日曜日に妻が札幌に来た際に購入したDVD「メンタリスト(The Mentalist)」であるが、札幌駅直結の地下街の店で「The First Season 1」「The Second Season 1・2」「The Third Season 1」「The Fourth Season 1」の5巻を購入した。店員に「これで全巻揃うのか?」と質問したら「これで全部だ」と言うので購入したのだが・・・。

何故、「Second Season」だけ2巻目があるのかなぁ〜でも、その他は1巻だけだしなぁ〜、店員がこれで全部だと云うのだからと納得して購入したのであるが・・・。

この「メンタリスト」と云うアメリカのテレビドラマは、一話完結モノである。分かりやすく例を挙げれば「刑事コロンボ」みたいにシリーズ物ではあるが、一話毎に完結しているから連続して見なくてもストーリーが繋がっている訳ではないだろうと思いながら見ていたのだが・・・、どうにも何だかオカシイのである。急に上司が別の人物に代わっていたり、唐突に復讐を果たしてしまうのである。

一話完結モノではあるのだが、全体を流れる柱として「連続殺人犯に妻子を殺された主人公のメンタリストが、その犯人を捜して復讐する」と云う主テーマがあるのだ。

オカシイナァ〜、変だなぁ〜と思いながら購入した5巻を全部1週間で見終えたのであった。

それが、今日、別のDVD販売店に入ってみたら・・・。全Seasonが2巻ずつのセットになっているではないか!最初に購入した店には、シーズン1と3の2巻目が置いてなかっただけなのである。最初の店に2巻目が置いてあって1巻目が置いて無ければ、すぐに気が付いたのだが、1巻目ばかりがあったものだから・・・。どうりで話が繋がらないわけである。

早速、抜けていた巻を購入してきたのだった。順番が入れ替わってしまったが、改めて見ることにしよう。なにせ暇を持て余していて時間は十分にあるのだから・・・。


■2017-09-19-Tuesday 治療中

前回の8回目の治療から

治療時間が10分間ほど伸びた。前回は何かの不都合があって、たまたま治療時間が伸びたのかなぁと思ったのだが、9回目の今回も前回と同様に10分間ほども伸びたので、きっと照射する量が増えたのかもしれないなぁ〜。

放射線科医師の検診が金曜日なので、その日に聞こうと思っているが・・・。

手指の関節の痛みは、以前よりも和らいだが、右肩の五十肩の様な痛みがひどくなっている。夜中に枕元の電灯のスイッチを付けようとして右腕を伸ばすと激痛が走る。このことを医師に訴えたら・・・、湿布薬でも処方しましょうと云う。

2日ほど前から「ホットフラッシュ」(急激な発汗)が起こるようになって来た。私は、もともと汗かきの体質であるが、暑いわけでもなく、辛いものを食べたのでもなく、運動をしたわけでもないのに、急激に汗が出るのである。

泌尿器科の医師の説明では、ホルモン療法によってホルモンバランスが崩れて、更年期障害と同じ様な症状が現れることがあると云う。一番出易い副作用だと予め聞いていたから驚きはしなかったし、あぁ、これがホットフラッシュなんだなぁ〜と感じただけであるが・・・、予兆もなしに発汗するのだけが困りものである。

私が、この際だから、私の身体のあちらこちらの悪い箇所をこの治療中に一緒に治してしまいたいのだがと言ったら、今回の前立腺癌の陽子線治療に関するもの以外の治療は出来ないことになっていると云うのである。

それは、まるで合理的ではないなぁ〜。2ヶ月間もの治療期間があるのだし、1回の治療時間は短いのだから、私にはなんぼでも時間があるのに・・・、今回の治療のついでにその他の悪い箇所も治してしまえば、私の時間の節約になるのに・・・。

結局、患者側の都合ではなく、病院側か保険上の問題が優先されるのであろうなぁ〜。まことに不合理なことであることよ・・・。

敬老の日で治療が休みなので、札幌で歯医者をやってる従弟が昼食にうなぎをご馳走してやると云う。ウナギは大好物である。大丸8階に行ってご馳走になってきた。


■2017-09-20-Wednesday 19日の札幌

19日の札幌は

夕方から空がピカッと稲光がし出して、ゴロゴロと雷鳴が轟き始め、雨が激しく降り始めた。

部屋でDVDを見ていても、稲光がカーテン越しに目に入って来るし、少しのタイムラグの後でゴロゴロと結構大きな雷鳴が聞こえるものだから集中して見ることが出来ない。これが寝る直前の23時頃まで続いたのである。

自宅から持参した睡眠導入剤のメラトニンが15日で全て無くなったので、医師に睡眠導入剤の処方をお願いしたら16日から1週間分のロゼレム錠を処方してくれた。私は神経質なタイプで、枕やベッドが変わると安眠出来ないのである。このロゼレム錠の効きが弱いのか、この睡眠導入剤に替わってから4時頃に目が覚めてしまう。その分、昼頃に眠たくなってしまうので困っている。薬の効きが悪いのか、それとも暇が悪いのか?

今年5月22日の人間ドックの前の18日から酒を止めている。今日9月19日で丸4ヶ月間も酒を断っているのだ。

これは、私が酒を飲み始めた時から、最長の断酒期間である。

私が飲む酒の量は、結構な量であった。それもほとんど毎日、寝酒が多かった。そのせいなのか、大便は下痢気味で、一日に2〜3回の排便があったのだが、治療を開始してからは排便が一日に1回になり下痢もしなくなったのである。

体重は人間ドックの前は78㌔あったが、治療開始後は72㌔台で安定している。私としてはこの際だから68㌔位までダイエットしたいなぁと思っていたのだが、陽子線治療用に作成した私の身体に合わせたウレタン製の型が、合わなくなったら困るので、急激な体重の増減はしないように医師から言われているので暴飲暴食はしないようにしているのだ。

ただ、腹部の圧迫を避ける様にも言われていて、腹筋運動が出来ないから、また下腹が少し出てきたように感じる。

筋肉を造る男性ホルモンが減少し、脂肪が増える女性ホルモンが増加しているから、運動不足で筋力が落ちてしまうのではないかと心配している。


■2017-09-21-Thursday 20日の札幌で

20日は、

水曜日であるが、陽子線の治療があった。本来の治療日は月・火・木・金曜日の4日間なのだが、18日月曜日が敬老の日の祝日で病院が休みであった為に今週は火・水・木・金曜日なのである。

午前中に治療は終了。

午後からは着替え用の下着の買い物をしにユニクロに行き、それと散歩がてら大通り公園でやっているオータムフェスタを見学して歩いた。

禁酒している身に取っては、オータムフェスタは精神的に辛い!ビールやワインがやたらと売られている。お酒のつまみにピッタリの食べ物も多いから、健康だったら呑みながら歩くのに・・・。

今日の19時からは、札幌在住のプロマジシャンで、プロになる直前には帯広市内の金融機関に勤めていたことのあるスペンサー・トリックスさんが、毎月開催しているマジックショーを見学に行くことになっている。

1人で行くのも何だから、マジック・ミュージアムのテレビ取材を通じて知り合ったマジックが趣味のNHKの古谷敏郎アナウンサーを誘ったのである。

会場は大通り公園近くのウェストビル3階の貸会場COVOで、19時からの開演である。

1時間半前に、同ビル2階のイタリアンレストラン「リッチ」で待ち合わせて、本番前のスペンサーさんとも一緒に夕食を食べながらマジック談義を交わしたのであった。

同じ趣味の人間が3人揃うと会話が弾む。アッと云う間に時間が過ぎてしまったのであった。

19時からは1階上の会場でスペンサーさんが、月例でやってる「月間スぺトリ」と云うマジックショーを見学した。ちょうど今日が2周年記念の会であると云う。

30人も入ったら満杯という、こじんまりとした会場で、サロンマジック向けにはよい空間である。

私は、スペンサーさんのマジックはこれまで何度も見ているが、古谷さんはジックリとライヴで見るのは初めてだと云う。

やはり、オリジナリティのあるマジックを持っているプロマジシャンは、他人が作ったマジックを購入してきて演じるだけのアマチュアアマジシャンとは、醸し出す雰囲気からして異なる。短い時間であったが、やはりマジックはライヴでなければ良さが伝わらないなぁ〜と感じた。

私も復帰したら、マジック・ミュージアムでのライヴをもっと増やそうと思ったのであった。


■2017-09-22-Friday メンタリストDVD

数日前のブログに、

アメリカのテレビドラマのDVDの「メンタリスト」を、10日の日曜日に「ファースト・シーズンの1巻目(6枚入り)」「セカンド・シーズンの1巻目(6枚入り)・2巻目(5枚入り)」「サード・シーズンの1巻目(6枚入り)」「フォース(4th)・シーズンの1巻目(6枚入り)」の5巻を購入し、

13日には足りなかった「ファースト・シーズンの2巻目(5枚入り)」と「サード・シーズンの2巻目(6枚入り)」を別の店で買い足した顛末を書いたが・・・。

マジシャンでメンタリストの主人公が、他人の心理や仕草を読み取って犯罪捜査に協力する警察ドラマである。基本的には一話完結モノなのであるが、全体を通じて主人公の妻と娘を殺した連続殺人犯「レッド・ジョン」を追いかける主テーマが流れているから、続けて見ていないと時々意味不明の箇所が出てくるのである。

とにかく毎日、毎日、暇であるから、この大量のDVDを、買い足した分も含めてもう全巻見てしまったのである。これで、ようやく全体のストーリーが繋がったのだが、「4th・シーズンの1巻目」を見終わった時点では、まだレッド・ジョンを捕まえてはいないが、話の展開からして最終回は近いんじゃないかなぁ〜と思ったのである。

シリーズ物は見始めると、どうしても結末が見たくなるものである。

前に購入したDVD販売店には「フォース(4th)・シーズンの1巻目」までしか置いていなかったので、今日は別の電器店のDVDソフト売り場を探してみたのである。

その店には、なんと「6th・シーズンの1巻目(6枚入り)・2巻目(5枚入り)」が置いてあったのだ。4thシーズンの2巻目で終わりかなのかと思っていたので驚いた。

しかし、「6th・シーズン」があると云うことは「5th・シーズン」も当然ながら発売されているはずである。でもその店には「5th・シーズン」は置いていない。店員に尋ねたら系列店でも売り切れであると云う。

とりあえずこの「6th・シーズン」の1・2巻をこの店で購入して、また別の大型電器店のDVDコーナーに行って、探してみることにしたのである。

前回購入した時みたいに間の巻が抜けてしまったら、またストーリーが繋がらなくなってしまう。せっかく面白くなってきたのだから続けて見たいし、早く結末が知りたいと思うのが人情ってもんである。

販売店を2軒回って、ようやく「4th・シーズンの2巻目(6枚入り)」と「5th・シーズンの1巻目(6枚入り)・2巻目(5枚入り)」を見つけたのであった。

コレクター心理としての全巻揃えたいと云う執念みたいな感覚が満たされて気分も晴れた。

これで、しばらくはまた暇つぶしが出来そうである。


■2017-09-23-Saturday 無意識

陽子線の治療も3週間目、

12回目を終了したが、段々と慣れて来て緊張感が薄れてきたようである。

最初はとても緊張していて、治療用ベッドに仰向けに寝ている時も、緊張感から身体が固くこわばって、目もずっと見開いていたのだが、前々回の10回目と前回の11回目の治療時には、慣れが出てきたのか治療中に眠ってしまったのだ。

もちろんグッスリと眠ったわけではなくて、ほんの一瞬だけだったがス〜ッと寝てしまったのである。一瞬であるからほんの0.数秒間だけのことなのだが、このわずかな居眠りが怖いなぁと思ったのである。

かなり強力な放射線である陽子線を癌細胞だけにピンポイントで照射して治療しているのだから、身体を動かしてしまったら正常な細胞にも陽子線が当ってしまう・・・。

治療用ベッドの台は私の身体に合わせて製作されたウレタン製ではあるがクッション性はまったくないので、たったの20〜30分間の治療時間だけ寝ているだけでも背中が痛くなるほどに固いのである。

仰向けに治療用ベッドに寝たら、照射治療開始前に、私の身体に描いた線とこの型とを合わせてから、更にベッドの高さや位置などを、毎回、毎回、治療前にかなり慎重に合わせる作業がある。

だから一旦、治療用ベッドに寝たら患者は動いてはいけないのである。

緊張して意識がハッキリしているときは、動いてはいけないと云う意識もシッカリしているから動かないのだが、一瞬の居眠りの間は無意識の状態になっているから、もしも、脳が無意識の状態の内に背中が痛いからとか、鼻の頭が痒いとかを感じて、身体が寝返りをしてしまったり、動いたりでもしようものなら、マズイことになるであろう。

治療中は目をつぶらないようにしておかなければいけないなぁと緊張したら、今度は呼吸が変になってしまった。これまでの治療中は、なるべくお腹を動かさない様にと考えて肺で呼吸をしていたのだが、変に緊張したら腹式呼吸をしてしまいそうになるのである。あぁ、これはイケナイと頭で思うと、こんどは身体と脳の動きが一致しなくなってぎこちなくなる。

なんだか、10回目を境にして、これまでとは別の緊張感が生じてしまったようである。

12回目が終了した後で放射線医師の検診があったが、身体に描いた線の近辺が、うっすらと赤くなっている。陽子線照射の影響が少し出始めたようであるが、腫れているわけでもなく、痒いわけでもない。まだまだ軽微な状況なので、このまま来週も陽子線照射を継続するとのこと。

まだ、倍以上の照射回数が残っているが、早く何事もなく終わって欲しいものである。


■2017-09-24-Sunday 秋分の日

秋分の日の23日土曜日は治療が休みである。

帯広では昼食はほとんど毎日、蕎麦屋を食べ歩いているのに、札幌では美味しい蕎麦屋がなかなか見つからない。やはり札幌はラーメンか!昼食に美味そうなラーメン屋を探したが・・・。

ラーメン屋がたくさんあり過ぎて迷ってしまう。

ホルモン療法の治療を開始してからはホットフラッシュで突然に何の前触れもなく大量の汗が出る。

私は味噌ラーメンが好きだし、札幌名物と云えば味噌ラーメンなのであるが、もともと汗かきであるから帯広でも味噌ラーメンを食べる時にはいつもタオルが必要なくらいに汗をかきながら食べている。

この汗の相乗効果状態で味噌ラーメンを食べたら・・・。想像しただけで汗が出てくるから醤油ラーメンにすることにした。

醤油ラーメンなら旭川ラーメンである。私は旭川の蜂屋か梅光軒の醤油ラーメンが好きだから探したら梅光軒を見つけたので、その店に入って食べたのであった。昔ながらのラーメンと云う感じで好きな味である。

満足して、今度は札幌駅直結のシネマコンプレックス札幌シネマフロンティアに行くが、見たい映画の上映時間帯が合わない。仕方なく「ダンケルク」を選んだが、私は戦争映画があまり好きではないのだ。

まぁ、時間潰しと諦めて見ることにしたが、隣に座った老夫婦の会話のウルサイこと、ウルサイこと、自分の家で見ているのと勘違いしているのじゃぁないだろうか?

いつまで待っても大きな声での会話を止めないから注意してやろうかと思っていたら、彼らの後ろの席に座っていた人が注意したのであった。さすがにあれはウルサ過ぎて大迷惑である。

ダンケルクは面白くもなく楽しくもなかった。ただの時間潰しだけであった。この日の料金は1800円。帯広ではいつも夫婦50歳割引で一人1100円だし、前回、同じ映画館で観た時にはメンズディで1100円であったのに、1800円は何となく割高感があった。

朝のテレビの天気予報では、札幌は雨の予想であるが、傘も持たずに行ったが、雨には一度も当たらなかった。でも、外に出たら路面が濡れていたから映画の上映中には降ったのだろうなぁ、やっぱり私は「晴れ男」である。


■2017-09-25-Monday 駒大の仲間

東京在住の

駒大マジック・クラブの同窓生から「出張で札幌に行くから病気見舞いを兼ねて会いたい」との連絡が入った。PCのメールは受信が出来るのだが、送信が不調なのである。いつもPCのメールでやり取りしているから、携帯メールには登録をしていなかったので、別の同窓生に連絡して、そこを経由して私の携帯に連絡をしてもらったのであった。

彼とは、毎年6月に開催されるマジック・クラブの同窓会で顔を合わせている。今年の6月18日の同窓会でも顔を合わせたが・・・。

私は、2日後の6月20日に前立腺の生体検査を帯広の病院で受診することになっていたし、5月22日の人間ドック受診4日前の5月18日からは、ズ〜ッと禁酒を続けていたので、学生時代から毎日の様に大酒を飲んでいた私が、一滴も酒を口にしないので不思議に感じたのだろう。「どうして酒を飲まないの?」と聞かれたので「前立腺癌の疑いがある・・・」と告白していたのである。

彼は製薬会社に勤めているから病気に関しても詳しく、いろいろ心配してくれて情報をくれていた。今回は会社の仕事で札幌への出張が入ったとのこと。感謝である。

癌は、いまや日本人の2人に1人が罹る病気であるから、確率的に言っても私が癌になることに何ら不思議は感じない。問題は罹る部位であって、前立腺癌にはそれほどの脅威を感じていない。しかも、私の場合は、早期発見であったし、他の臓器やリンパへの転移がまだなかったから、先端治療の陽子線治療が受けられる。

身体への負担を考えれば、できれば切除手術は受けたくなかったし、もしも転移が起こっていたら、切除手術すら無意味なことになる。

放射線治療や手術が無意味な状況ならば、残された選択肢は内分泌療法(ホルモン療法)だけと云うことになるのだが、幸いなことに全部の選択肢の中から、自分の納得できる治療法を選択することが出来た。

費用が超高額な陽子線治療が受けられるのも生命保険の先進医療特約に加入していたからで、考え様によっては、ある意味ラッキーだったのだと思えるほどである。

やはり「人間万事塞翁が馬」なのである。


■2017-09-26-Tuesday リタイア

帯広から一人離れて札幌の北大病院で、

前立腺癌の陽子線治療を受けているが、治療開始から3週間が過ぎた。

この陽子線治療法であるが、私が札幌近郊在住であったならば、自宅から通っての治療が可能な治療法なのである。

治療は基本的に、月・火・木・金曜日の週4回、1回にかかる治療時間は20〜30分間で、患者は陽子線治療装置のベッドに仰向けに寝ているだけである。点滴や注射もないし、陽子線の照射は熱くも、痛くも、痒くも感じない。副作用もこれまでのところまったく感じていない。病院のベッドに寝た切りになるわけでもないし、車椅子や他人の介助などもまったく不要である。

北大病院内の陽子線治療センターに治療前後の待ち時間も含めて1時間も居れば治療はすべて終了する。患者は身体への負担はまるでないから、もしも私の自宅や会社が札幌にあったならば、治療以外の23時間は自由に使える状況なのである。

ただ、残念ながら、私が暮らす帯広と札幌とはJRの特急列車で片道約3時間が掛かる遠距離である。往復に6時間以上も掛けて毎日通うわけにはいかない。6時間の時間もさることながらJR代だって往復で指定席なら約13000円、グリーン車使用なら約2万円が掛かる。高速道路を使って自分で運転してくれば、交通費はもう少し安く出来るだろうが、私は元々自動車の運転が嫌いだし、治療中の運転は体調面で不安でもあるし、たとえ健康であっても6時間の運転は疲れるから最初から考慮にも入らなかった。

帯広では普段の生活には事欠かないが、大きな事故や病気にかかった時は不便であることを初めて実感した。これまでは、演劇やコンサート等の遊びでしか不便を感じなかったのだが・・・。

私は現在59歳。来年1月の誕生日で還暦である。勤め人なら定年を迎える年齢だ。遅生まれの同級生の人達は既に定年を迎えている。

今回の治療を受けて、暇を持て余している状態を考えると、定年退職した状態に似ているのかもしれないなぁとフッと感じる。

私は経営者であるから定年と云うのはないのであるが、生来の怠け者であるから、病気以前には還暦を期にリタイアすることを考えていたのであったが・・・。

今のこの暇を持て余している状況では、つまらなくて、つまらなくて、とてもじゃないが耐えられないなぁ〜と感じる。

今回の病気を期にリタイアも再考をしなければならないなぁ〜・・・。


■2017-09-27-Wednesday 一時帰宅

9月5日に本格的に治療を開始してから、

初めて26日に帯広の自宅に戻った。このブログにも何度も書いているが、私が受けている陽子線治療法は基本的に、月、火、木、金曜日の週に4回で、1回に必要な治療時間は20〜30分でしかない。つまり、治療回数は多いのだが、1回当りの治療時間は短いのが特徴なのである。

身体への負担は現在までのところ全く無いから、札幌近郊在住者なら通いでも治療が可能な方法なのであるが、あいにく、私はJRの特急列車でも往復6時間が掛かる遠隔地の帯広在住なので通いでの治療は無理なのである。

結局、そうなると札幌に暮らしながらの治療をせざるを得ないのだ。

普段から仕事は少ない私なのではあるが・・・、それでも、たまには帯広に戻って仕事をしようかと思っているが、土・日・祝日は治療も休みだが、会社も休みなのであるから、休日に帯広に戻っても仕事上は意味が無い。

治療最初の週は、5日の火曜日から治療が始まったので、水曜日も休まず治療したから平日の治療休みの日というのは無かった。

2週目の12日(火)は、治療終了後に帯広に帰って、13日(水)を帯広で過ごし、14日(木)の治療までに札幌に戻るということも出来たのであるが、まだ溜まっている仕事も少ないであろうから、これでは交通費のコストパフォーマンス(費用対効果)が悪い。

3週目は18日の月曜日が「敬老の日」であったから、治療が火〜金曜日の4日連続になり平日水曜日の休みが無しなのであった。

帯広は小さな街である。これまでほとんど欠かさずに出席していた毎週のように開催されるゴルフコンペや会合、飲み会などにも欠席続き、さすがにそれが3週21日間も続いたものだから・・・、

私のこのブログの読者ならば、私の現状がよく理解できるであろうが、又聞きの又聞き、伝言ゲームのような伝わり方だと、坂本は「癌らしいゾ・・・」「北大病院に入院しているらしいゾ・・・」「そう云えばしばらく顔を見ていないなぁ〜」「こんなに長い入院だと相当に悪いんじゃないのか?・・・」との噂が飛び交い、それにドンドンと尾ひれが付いていって「坂本重病説」から、最近では「危篤説」まで流布しているようなのである。

このままに放置しておくと色々な面で支障が出てきそうであるから、噂を払拭する意味でも、26日(火)の治療終了後に一旦、帯広に戻って、私が元気な姿を見せる必要があるなと思ったのである。

当初は、治療が休みの27日(水)に仕事を済ませて28日(木)の治療までに札幌に戻ることにしたのであるが・・・、28日の治療開始時刻が早いので27日中には札幌に戻っていなければならないのであった。

陽子線治療を開始してから初めての帯広への帰宅であったが1泊2日の短い時間での帰宅であった。


■2017-09-28-Thursday 帯広

JRの札幌—帯広間は、

あまり適当な時刻に走っていないし、最近はやたらと遅れるので困る。

26日(火)の治療が11時に終了したので、11:53札幌発の特急列車に乗り、14:30に帯広に到着した15分遅れの到着である。ただ列車に乗っているだけの遅れた時間がとてもモッタイナイ!帯広駅からまっすぐ会社に直行した。

まずは、この留守間の3週間に「マジック・ミュージアム」に届いた30個ほどの荷物を開封して、中身を確認して、送り主宛にお礼のメールを発信した。

私の机の上は、普段から書類やら本やらでグッチャグチャの状態なのであるが、社長室内の床面も足の踏み場が無いくらいにマジック関係のモノ、モノ、モノで溢れかえっている。これを片付けるのは完全に退院してからにすることにした。

結局、26日はマジック関係の仕事だけでタイムオーバー。

妻と会社の帰りに「焼肉平和園」に行って焼肉を食べた。10日に妻が札幌に来てくれた時も妻が帯広に帰る見送りがてらに札幌駅直結のステラプラザの「牛角」で一緒に焼肉を食べたのだが、焼肉は帯広の方が安くて美味い。帯広に戻ったら、まずは焼肉を食べたいなぁ〜とズ〜ッと思っていたのである。やはり食事は一人で食べるよりも複数で食べる方が楽しいし美味しく感じるものだ。

風呂もトイレもベッドもやはり使い慣れた自宅の方が断然落ち着く。

札幌に居る間は、右肩の五十肩が痛くて、背中を上手く洗えなかったので、妻に背中を洗ってもらった。陽子線治療をやっている間は、その影響で肌が弱くなるとのことで、温泉に入ってはいけないし、自宅の風呂にも入浴剤などを入れてはいけないと云われているし、陽子線が当る腹部近辺はゴシゴシと洗ってはいけない。肌に優しいボディソープを泡立てて押さえるように洗う。肩まで浸かれる深〜い湯舟はやっぱり落ち着くなぁ〜。

我が家のベッドはウォーターベッドなので、寝ていてとても気持ちが良いのだが、札幌で使用しているマットレスは固くて背中が痛くなる。久し振りにグッスリと熟睡ができた。

27日の出勤時に、妻は車で出勤したが、私は徒歩で行くことにしたのである。

6月からはゴルフや飲み会は全部欠席していたし、ここ3週間も帯広を留守にしていたものだから「坂本重病説」が流布しているようなので、徒歩で行くことで、途中で誰か知り合いに遭遇して「坂本が元気で歩いていたゾ!」と認識してもらおうと云う作戦なのであるが・・・。

午前中は、知人の経営するカメラ屋でプリントしたり、銀行を回ったり、昼食時にも馴染みの蕎麦屋に行ったり、藤丸デパートをエスカレーターで上下したり、六花亭でケーキを食べたり、札幌に戻る際にも会社から駅まで歩くなどして、誰か知り合いに合わないかと積極的に市内を歩き回ったのだが・・・、カメラ屋の知人が休みだったりで、遭遇したのはたった2人しかいなかったのであった。

そもそも帯広の昼間に人が市内を歩いていないのだから仕方がない。この作戦は見事に不発に終わったのであった。


■2017-09-29-Friday 折り返し点

28日(木)の治療で30回折り返し点の

ちょうど15回目を終了した。

陽子線治療終了後に放射線科医師の問診があって、体調や副作用の状況などを尋ねられた。

患者の中には副作用として、陽子線を照射している箇所(私の場合は下腹部)に火傷のような赤み、痒みなどの有無、小便回数の増減、量の多少、排尿時の痛み、夜間頻尿などの症状が出る人が居ると云うが、私はこれまでのところまったく感じていない。体調もすこぶる良好で、おそらく59年の人生の中で現在が一番健康的な生活を送っているのではないだろうかと思うほどだ。ただ、右肩の五十肩の痛みが酷いのだと訴えた。

夜にベッドに寝ているだけでも痛みが走るのである。

陽子線治療では、治療中に身体を動かしてはイケナイと云われている。

私専用の型取りされた治療用ベッドに寝て、腕は胸の上でベルト状のものでシッカリと固定するのだが、今日の治療中に右肩が痛くて、痛くて仕方がなかったのである。よっぽどナースコールを押そうかと思ったくらいに痛かったのだが、何とか我慢して耐えたのであった。

どうやら、私は治療中に必要以上に上半身に力み入っているようなのである。動いてはイケナイと思うと無意識の内に自然と身体に力が入ってしまって、肩の筋肉にも知らず知らずの内に負担を掛けているのだろう。おそらくその緊張が右肩の五十肩の痛みに響いたのであろう。

放射線の医師は「五十肩は、陽子線の副作用とは直接関係ないですが、今後の治療に支障をきたしてはマズイですから明日にでも整形外科を受診するように手配します」とのこと。

この際だから、陽子線治療期間中に五十肩をシッカリと治して、終了後のゴルフに悪影響が出ないようにしておきたいものである。

テレビでは衆院解散・総選挙が小池都知事の希望の党の動きで急に話題が盛り上がっている様だが、投票日にはまだ札幌に居る予定である。不在者投票に行く気も起きないから、まるで関心が湧いてこない。

先日の一時帰宅で帯広に戻った際に、地元の新聞を読んだら、今度の衆院選挙の北海道11区十勝では3人の女性同士の戦いになると云う。男性候補者がゼロで女性だけ3人と云うのは全国的にも珍しいのではないか。

だが、その内の2人は亭主の代わりの出馬である。片方の中川昭一は死に、もう片方の石川知裕は公民権停止中とのことでの代わりであるが、議員は家業じゃないって〜の。

投票できなくて幸いである。


■2017-09-30-Saturday 治療16回目

16回目の治療(29日)で初めて不具合が生じた。

治療用ベッドに寝てから、陽子線照射開始直前に行う位置決めがスムーズにいかなくて2度やり直しをしたのである。

予め医師からは、治療を開始する1時間前までに排便、排尿を済ませておき、その後は治療までは排便、排尿はしないようにと言い渡されている。

これは、8月16日にCTやMRIなどで私の身体を計測してコンピュータで作成した(前立腺内に8月9日の手術で埋め込んだ3個の金マーカーの)位置データとの差を大きく逸脱しない様にする為である。

つまり、私の膀胱や直腸の状態が、このデータを作成した時に近い状態に保つためである。

毎回、陽子線照射直前に、金マーカーの位置を測量して、コンピュータで微妙なズレを計算補正し、その数値に合わせてベッドの上下左右の位置を調整してから照射が行われるのだが、膀胱に溜まる尿の量や直腸に溜まる大便やおならの量が測定時とに大きなズレがあると補正が難しいらしい。

29日は、治療開始時間の2時間半前に排便、排尿を済ませていた。

その後1時間半の間は、尿意を感じなかったのだが、治療開始45分前に尿意を感じたのである。しかし、1時間以内の排尿はダメと云われていたので我慢して、そのまま治療に臨んだのであるが・・・。

この排尿の我慢がいけなかった様だ。いつもの膀胱に溜まった小便の量よりもかなり多かった様なのである。

金マーカーの位置が、膀胱の膨らみで大きくズレてしまっていたようで補正が出来ないから、小便に行って来て下さいと云われ、治療用ベッドから一旦降りてトイレに行ったのだった。

適度な量でオシッコを止める様な芸当は出来ないから、全部出し切ったら、今度は空になった膀胱では、また金マーカーの位置が大きく変わってしまったようなのである。

再度治療用ベッドに寝て、位置決めをし直したのだが「まだズレているから、今度は肛門にギュッと力を入れるようにして下さい」と云われ、それでようやく補正が出来たようだ。

この位置決め作業に余分に40分も掛かってしまい。今日の治療時間は1時間にも及んでしまったのであった。

治療終了後に「オシッコの我慢は30分前くらいでも良いですよ、でも、今回はオシッコをしてもあんまり変化がなくて、肛門ギュッで良くなったけどね」と云われた。

結局、私には不具合のハッキリした理由は分からなかったが、患者としてはいつもと手順が違うと不安に感じるものであるなぁ〜。