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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2023-03-18-Saturday イニシェリン島の精霊

映画「イニシェリン島の精霊」を観てきた。

暇である。朝から何もすることがない。

今日も温かい日であるから、自宅前の道路に積み上がっている雪山の氷を割って日向に雪や氷を移動させる作業をした。

相変わらず背中の筋肉痛は治っていないから痛いのだが、暇には勝てない。

道路も庭も粗方氷を割ってしまったのでもう他にすることがなくなった。

仕方ないから暇つぶしに夕方から映画を観ることにしたが、帯広のたった一ヶ所しかないシネマコンプレックスで上映中の映画は、子ども向けアニメ以外はもうほとんど観てしまった。

もう、この映画くらいしか残っていないのだ。

あまり気乗りしなかったが・・・、ヴェネチア国際映画祭で脚本賞とヴォルピ杯男優賞の2冠を獲得していると言う前評判に惹かれてしまった。

映画を見終わってからはウ~ンと唸ってしまった。

5日に観た「エブリシング エブリウェア オール アット ワンス」のドタバタ劇とは、まったく趣が異なって、実に落ち着いた映画である。しかし、観終わった後にはモヤモヤ感が溢れてしまって拭えなくなってしまった。

あまりにも奥が深過ぎて・・・、ヴェネチア国際映画祭で脚本賞とヴォルピ杯男優賞の2冠を獲得していると言うのだが、まさにヴェネチア映画祭好みの映画であったなぁ~。

恐らくは、人間の心の不条理を表現している映画なのだろう。

人と人(国と国)の争い事はある日突然に、さしたる理由もなく起こり、一旦争いが起きてしまうと冷静な判断など出来なくなってしまい、不条理が、次の不条理を生み出していき、周りを巻き込んでいきながら、どんどんエスカレートしていき。そして争いを一旦始めてしまえば、今度は終わらせることは始めるよりももっと困難になっていく。周りからの冷静な助言もまったく効果はない。

どうでも良い情報をやたらと集めたがる人、自分の気に入らない情報には権力・暴力で抑えようとする人などはSNSを揶揄しているのかなぁ~、閉鎖された狭い空間は人間の精神を冒していく様をこれでもかと描いていく。

舞台設定は1923年のアイルランドであるのだが、この映画は、コロナ禍での都市封鎖やロシアのウクライナ侵攻などを比喩しているのか?それと現代社会を批判しているのではなかろうか?と感じたのだが・・・。

少し深読みし過ぎなのかも・・・。

私は、やっぱり映画というのは観終わった後にはスッキリ、スカッとしたいと思うがなぁ~。

観終わった後のこのモヤモヤ感は好きではない。

アッ、そう云えば、映画が始まる前に予告編と一緒に映していた髭面の医者によるマスク着用奨励の映像が無くなったなぁ~。もちろん私はマスク無しで観ていた。

元々、映画館は無言で観るモノなのだから、マスクなんて最初から必要なかったのであるがなぁ~。