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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2009-07-30-Thursday 学生時代のマジック

沖縄の先輩から

メロンが届いたとの電話が入り、ひとしきり昔話に花が咲き、学生時代のマジックの事を思い出した。以前にも書いたかも知れないが最近記憶力が極端に減退しているようなので気付いた時に書き留めておく必要を感じるようになったのだ。重複していたらご勘弁を・・・。

高校生時代は、小遣いをせびりに毎休み(春、夏、冬)札幌の親戚の家に泊り掛けで遊びに行って、貰った金で、丸井今井にあったマジックショップで道具を買い漁っていた。この時のディラー(実演販売員)が坂本和夫さんという私と一字違いの名前であったことで、より親近感が湧いたのである。後にこの坂本さんはプロマジシャン坂本一魔になり、現在も活躍中である。

このマジックショップは「トリックス」という会社のマジックを販売するショップであった。マジックの説明書に「新しいマジックのタネを募集しています」という広告が載っていたので、私は、学校の勉強はそっちのけで、一生懸命にマジックの創作に没頭し、ほぼ2週間おきに年間30件近くの作品を投稿していたのである。しかし、遂に1件の採用も無かったのだ。

投稿した先のトリックスの布目貫一さんという方からは投稿する度に、お手紙を頂戴したが、いずれも「貴方が投稿した作品は過去に○○という似たような作品があり、採用出来ませんでした。」という類の返事が来るのである。自分では、画期的な作品だと自信満々で応募したものが、不採用になるのだから、かなり自信を喪失した。

不採用になりつづけても、あまりにもしつこく応募してくるので布目さんが「貴方は面白い若者だ。何かの折に上京する機会があったら是非お寄りなさい。」との返事を頂いたので、2年生の修学旅行の自由時間の時に、渋るクラスメートを説き伏せて、水道橋にあるトリックスのマジックショップに布目さんを訪ねたのである。札幌のデパートのショップとは違って道具類ははるかに多いし、テレビでしか見たことのないプロマジシャンたちがこの店を訪れていたのだ。

そこで自分なりに不採用の原因を究明してみると「帯広という田舎町で、独学でマジックをやっているからだ。マジックに関する情報が、帯広では手に入らない。上京して、誰か著名な先生に弟子入りすれば良いのだ。」と考えたのである。

思い込んだら徹底的に追求してしまうのが私の悪い癖だ。それからはマジックの事しか頭にない状態になってしまった。

受験勉強などほとんどやらなかったが、マジックをやるのに学校など関係ないと思っていたのだ。しかしこれが大きな間違いであった。やはり田舎町では情報が少ない。布目さんに色々な大学のマジッククラブの情報を聞いとけば良かったのにと後から悔やんだものだった。

受験の為に2月に上京した時も、布目さんのショップに入り浸っていた。帰宅した時にはマジックの道具を一抱えも持って帰ったものだから親父が「お前は一体何をしに行っていたんだ!」と怒ること怒ること。

結局、受験勉強をしていなかったから、当然のごとく希望校には入れなかった。

父には1年間浪人して勉強するから認めてくれと頼んだのだが「お前が浪人したら、またマジックばっかりやって今より成績が悪くなるのは必定だから、入れてくれるところに行け!」と実に私の性格を正確に把握した指導で、駒澤大学に入学することになったのだ。

東京には関東大学マジック連盟なる組織があって盛んに活動していたのであるが、駒澤の大学案内のサークル部門を見てもマジッククラブは載っていなかった。(つづく)