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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2010-04-20-Tuesday 盗作疑惑

上海万博のテーマソングの盗作疑惑が取りざたされている。

岡本真夜の曲「そのままの君でいて」にソックリだとの報道である。今朝のワイドショー番組で聴き比べをしていたが、ソックリなんて程度のものではなく、まさしく「そのままの曲だった」。

一口に盗作というが、その定義は難しい。

元の作者をリスペクト(尊敬するの意)して、オマージュ(仏語)作品(芸術や文学において、尊敬する作家とか作品に影響を受けて、似たような作品を作る事。モチーフを過去の作品に求めること)を作ることもあるからだ。

どこまでが盗作でどこからがオマージュ作品なのか境界線がはっきりしていないし、逆にオマージュ(敬意)とさえあらかじめ言っておけば更にその辺の権利が曖昧になって、新しい作者側にも、許されるのじゃないかという甘い考えがある。

すでに著作権が切れている作品ならば別だが、生きている作品でもオマージュと言えば、元の作者にいちいち許可を取らないことが多く、しばしば問題になるケースがあるのも実情だ。

また、似たようなものに「引用」という手法もある。言葉の意味を調べるのに辞書を引いてその辞書の文章をそのまま載せる場合もある。その場合は「〜から引用」とかの断わりを入れるケースだ。

日本の和歌にも本歌取りという手法があるから、人類の文化が始まった時から行われてきたものなのだろう。

盗作というよりは、他人が作った作品に感銘を受けて使う場合が多いから、むしろオマージュに近いのだろうと思う。

私も以前にこのブログで、自分が考えた文章なのか、それともどこかで読んだ文章なのかの判断がつかなくなった事があると書いたことがある。膨大な量の読書をし、毎日毎日、文章を書き続けていると、そういう事態が出てくるのだ。その辺が難しいところである。

つまり、本人が意識しておこなう盗作と、まったく無意識のうちに似た文章が偶然出てくるというケースが考えられるということなのだ。

世界の歴史をみても、同時期に同じ様な考え方が現れるケースがある。シンクロニシティとでもいうのだろうか、波長が合うとでもいうのだろうか。

そういうケースは除いても、他人が書いた文章や作品の作者欄に自分に名前を書いて自分の作品として提出する人物は、私の近くにも存在するがまことに恥ずべき行為であると思う。