北海道総合開発委員会の会議である。
帯広から一人で列車に乗り資料を読んでいたら、新得駅から乗ってきた女性が、「アラッ、坂本さん!奇遇ですね!」と私の横の席に座った。
偶然とは不思議なものである。スローフード・フレンズ帯広の会長で、ファームイン界の教祖的な女性である湯浅優子さんであった。
湯浅さんとは旧知の間柄である。
札幌までの2時間近くず〜っと、いろいろなことを話し続けたのだった。
札幌に到着して、会議までは時間があったので、駅前の道を三越方面まで歩いて行った。途中、先日オープンしたばかりの北洋銀行の新しいビルを見学したが、これがまるで面白くない建物であった。
すごいお金を掛けたビルだというのは判るが、全然ワクワクしない。
まぁ、私の感性には合わないということか。
三越を曲がって丸井今井に行き、ジュンクドウ書店とすぐ隣にあるBook・Offに入ってみた。
超大型書店と古書店が隣合わせている。しかもBook・Offの方が客が多いのにはビックリした。たまたまなのかもしれないが、すごい変な感じがした。
会議の時間が迫ってきたので、再び歩いて道庁に向かう。今日の会議場はレンガ庁舎だ。ここで会議をするのは2度目だが、実にここの雰囲気は素晴らしい。ここで会議が出来るだけで気分が良くなる。
会議の内容は、平成20年から始まった開発計画のここ2年間の進捗状況の発表である。
4年前からこの委員会の参事に任命され、ずっと出席しているが、今日の説明を聞いていて、なんだか虚しくなってきた。
計画を作っている段階では予想もしていなかった。百年に一度と言われるリーマンショックに始まる世界的な恐慌、そして日本の政権交代である。これだけ大きな変化があったのに、10年間の長期計画だから多少の揺れはあっても、そのまま推進していくという考え方に前回は賛成したものの・・・。
年に2〜3回の2〜3時間の会議で10〜15名くらいのメンバーでこの先の計画を変更するのは難しいというよりも無理だと考えていたのである。
しかし、世の中の変化が、ドッグイヤー(1年間が7年間分に相当するといわれている)と言われる程の激しさに、早くも陳腐化というか、現実とのギャップというかが大きくなってきているように感じ始めたのである。
帯広と札幌の間は往復で5時間掛かるが、札幌在住のメンバーだけでは作って欲しくない。やはり地方都市の考え方が必要だと思うのである。
ここでも難しい問題が発生している。