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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2010-11-28-Sunday 悪人

映画「悪人」を観て来た。

26日の夜に帯広青年会議所OB会のサヨナラパーティが北海道ホテルであったので出席して、二晩続きで酒を飲み過ぎたので、昼まで寝ていたかったのだが・・・、

妻が観たいというのでお付き合いをしたのだ。たまには妻へのサービスもやっておかないと・・・。でも夫婦50歳割引だと2人で2000円だから、これで2時間以上楽しめるのは実に安いレジャーである。

なかなか良い映画であった。親切面して老人を騙すアクドイ商売をしている人、殺人を犯すが実は優しい心根の人、親の愛情、祖母の愛情、人との接点を持てない人、冷静に第三者的視点で仲間を見ている人など心理描写が実に巧みで、登場人物の心理状態がとても上手く描けていたし、出演俳優が皆、良い味を出していた。久石譲の音楽も実に良くマッチしていた。

今年度、これまでに観た映画の中では一番良かった。

誰が悪人で誰が善人なのか?被害者ってのはただの被害者なのか?法律上の犯罪と、法律上は罰せられない罪があるのじゃないのか?誰が本当の悪人なのかを考えさせられる映画である。

ただ、金持ちの家の息子と、貧しくて親の愛情に恵まれない家庭の息子との対比がステレオタイプなのが気になったが・・・。

現代の若者達のコミュニケーションの取り方って、皆こんな感じなのだろうなぁ〜。他人とコミュニケーションを取りたいのに、取る術が分らない。この映画でも象徴的に携帯電話がやたらと出てくるが、携帯電話は決してコミュニケーションツールなんかじゃぁない。コミュニケーションを破壊する道具だ。ここでも「便利さが殺すコミュニケーション」だなぁと感じた。

テレビや雑誌などのメディアの残酷さも表現されていたが、「知る権利」っていうのは暴力に近いのではないのか?

被害者家族の気持ち、犯罪者の家族の気持ち、これを踏みにじる「知る権利」って一体なんなのだろうか。

犯人の清水祐一が最後の最後に見せる、光代への愛情表現が素晴らしかった。実に余韻の残る良いラストであった。