民主党の凋落の激しさに。
3年3ヶ月前の前回選挙では308議席を獲得した民主党が、今回の選挙ではたったの57議席だってさ。
まぁ、民主党はこの3年3ヶ月の間に党が割れて、今回選挙で民主党から立ったのは230議席だったけど、獲得57議席ということは4分の1に減ったということだ。
私は民主党は80議席は獲得するだろうと思っていたのだが・・・。
国民の民主党に対する失望感というのが予想以上に大きかったということだろう。
自民党の安倍総裁も言っていたが、今回の結果は自民党が支持されたと云うよりは、民主党の敵失による勝利ということだろう。
野田首相が、民主党の代表を辞任すると昨晩の11時20分の会見で述べていたが、このご仁は、もうほとんど壊れかけていた民主党に、突然の「良い子ぶり解散」でとどめを刺したと云う感じである。野田はただ単に自身が嘘つき呼ばわりされたくなかったが為に解散を突如宣言したのではないのだろうか?確かに準備不足を否めなかった第三極に対しては有効な解散時期であったが、もしも、あの党首討論で世論が民主党に傾くとでも考えていたとしたら、とんだピエロである。
まぁ、民主党凋落の最大の戦犯は、鳩山由紀夫であるが、その次の菅直人も酷かった。更に輪を掛けて、野田は財務省の言いなりになって、何を思ったのか、憂国の士気取りになって、上げないと言っていた消費増税を自公と組んで可決させてしまった。
私も消費税は上げるべきだと考えている人間だが、野田の取った行動は民主党のリーダーとしては誠におそまつである。これで、民主党は「やると言ったことは何もやらずに、やらないと言っていた消費増税をやった嘘つきの党だ」という世論が出来あがってしまったからだ。
今回の選挙は、民主党や元民主党というだけで、国民からはNOと云われてしまったようである。現職の大臣や官房長官経験者、先の首相の菅直人も小選挙区で落選したことが象徴的だ。
野田の性格は政治家には向いていないと思う。
さて、私の暮らす十勝の北海道11区は、故中川昭一の奥さんの、自民党の中川郁子が辛勝したが・・・。
比例で、大地の石川知裕が復活当選した。これで、また次回の選挙まで現職が2人と云うことになったから、この戦いはまだ続く。
中川一郎が死んでからの、中川昭一と鈴木宗男の争いは一体いつになったら終わるのだろうか?
今回一番運が良かったのは何と言っても清水誠一だろう。北海道の自民党の比例区で13位になっていた帯広の先の道議選で落選した元道議の清水誠一が、自民党圧勝の余波を受けて当選したからだ。
北海道の自民党は全12区の内、公明党との共闘で候補者を立てなかった10区以外は11人の候補者が立っていた。その10区で小選挙区から立たない代わりに比例第一位になった渡辺孝一がいるから13位ということなのだが、自民党優位とは言われていたが、自民党は候補者を立てた全11区の小選挙区でまさかの全勝をしたからである。
民主党王国と云われていた北海道では、さすがに自民党の全勝は無いと思っていたから、ほとんど当選が難しいと思われていた比例13位という順位であったのだが、なんと自民党の圧勝で、瓢箪から駒で滑り込んだのだから、人生とは分からないものだ。まさに人間万事塞翁が馬である。
これで十勝からは3人の代議士が誕生した。これを果たして十勝の勢いと云うのか、それとも混迷というのか、それはこれからだろう。