命令に背くと殺すぞ!と云うような恐怖による支配の終焉は情報公開から起こるというのが歴史の通例である。
だから、独裁者は情報公開をやりたがらない。
情報は全て自分が握り、都合の悪い情報は出さないか、誤魔化してウソの情報を流すのが常だ。
北○○にみられるように、相手を威嚇したり脅したりする時は自分が弱いと自覚している時でもある。だから去勢を張ってよけいに強がってみせるのである。
下々の者達が正しい情報を得てしまうと、クーデターによって自らの独裁体制を崩されかねない危険性があるから、尚の事、情報は秘匿して知らせないようにするのだ。
恐怖政治をする独裁者は、一見すると強そうに見えるが、いつクーデターが起きるか心配で夜も眠れない不安な状態にあるだろう。
恐怖による独裁は、信頼や友情や倫理とは無縁の体制であるから信じられるのは自分一人という孤独を味わうことになる。
自分でも悪いことをしているという自覚はあるのだろうが、体制崩壊を恐れて改革は出来ない。悪事に悪事の上塗りをするだけである。
それを支えている側近達も、いつ裏切られるか判らないという不安な状態にある。
下々の者達が団結してクーデターを起こさないように、下々の者に格差を付けたり、罰したり、また逆に特典を与えたりして、お互いに疑心暗鬼を生むように仕向けている。
そんな何も生み出さないことにエネルギーを使うくらいなら、もっと良いことに智恵を使えば良いのに、それも出来ない。なぜなら、さんざん悪事を働いてきたから、自らの独裁体制が崩れた瞬間に、今度は自分が下々の者たちに粛清されてしまうからだ。だから体制を維持することだけに執心するのである。
もはや、こうなったらその組織をまっとうに戻すことは難しい。