この「優越的地位の乱用」という文字が出ていた。
北海道のスーパーマーケットのラルズが、公正取引委員会から同社に対して独占禁止法違反(不公正な取引方法)で再発防止を求める排除措置命令を出され、約12億8700万円の課徴金納付を命じられたという。
簡単に云えば、商品を納める立場の弱い企業に対して、無償で手伝いの人間を出させたり、特売セールのスーツなどを強制的に買わせたりしていたということだ。つまり、「俺に逆らえば商品を買わないぞ!」という脅しが根底にある不公正な取引ということだろう。
似た様なことは身近なところでも頻繁に行われている。
立場の強い人間が、立場の弱い人間の弱みに付け込んでは、悪いことをしたり、強制したりしているのだ。
情報公開をしない行為もこれに当たる。
立場の弱い人間が決算内容などを知りたいとか、販売促進費の使われ方の明細書が欲しいとか言っても「お前らは知る必要がない」と隠してしまう。つまり、知られると不正がバレルから都合が悪いわけだ。
同じ新聞に、オリンパスの巨額粉飾決算事件の判決のことが出ていた。
こちらは、組織を守る為だと称して、会社ぐるみで不正を行い、若しくは隠匿していた行為に対する罰である。
会社の幹部もおそらく初めは不正を知らなかったのだろうが、知っても知らない振りをしている内に、同罪意識が出てきて内部告発などが出来なくなったのだろうし、毒を喰らわば皿までもという心境になって一蓮托生で、一緒に隠蔽工作に加担していくのだろう。
また、同じ新聞に、全柔連のことも出ていた。
この期に及んでも、まだトップは辞めないという。
腐った組織を、腐った人間が改革など出来る訳がないのに・・・。
どうも、仲間意識というか、仲間内意識というのか、庇っている内に組織事態がドンドン泥沼にハマってしまって抜け出せなくなっている。
必死であがけば、あがくほど深みにハマっていくのに・・・。
組織を正して再生させるつもりなら、現幹部はサッサと辞めて、シガラミのない第三者にウミを全部出し切ってもらわねばならないだろうなぁ。