最近、その愛読者の方々から、トランプ、マジックのパンフレットや本、資料、マジックの小道具類等などが次々と送られて来るようになった。
とても嬉しいことである。
今年7月中旬にグランド・オープンさせる「マジック・ミュージアム」の展示に役立ててほしいという方々からの寄贈である。
マジシャンと云う人種には、道具は沢山持っていたいと云う人が多い。だから、たとえ自分に向いていない道具や使わない道具であっても、なかなか他人に分け与えるということはしないものなのだ。
自分の部屋に棚でも作って、並べて置いたり、眺めて楽しむ人が多いのである。
何度もこのブログに書いているが、そう云ったマジックの愛好家が高齢で亡くなられて、しかも、遺族にマジックを趣味とする家族が居ない場合には、愛用の道具類などは場所をとるガラクタにしかならない。
ほとんどのマジックの道具類の値段は、「種」の値段が高いのであり、道具の材料自体はチャチなモノが多いのである。
花瓶だと思ったら、底が抜けていたり、横に穴が空いていたりするから他のモノに転用することも難しい。
中には「仕掛け」に凝った道具や材料に凝ったモノもあるが、こう云う道具類は逆に素人には使いコナセナイものが多い。
マジシャンにとっては貴重品でも、マジックに興味の無い人にとっては邪魔なガラクタでしかない。
リサイクルショップでも、説明書が無かったらマジックの演じ方が分からないだろうから売ることも出来ないだろう。
だから、マジック道具はほとんど引き取らないのではないか。
結局、遺族も処分方法に困って遺品整理の時にゴミとして捨ててしまったりする。
こうして貴重なモノがドンドンと失われていく。
私や師匠の故ジミー(聖)忍師が、「マジック・ミュージアム」を造ろうと考えたのは、そうした失われてしまう「マジックの文化」を後世に残したいと思ったからだ。
その趣旨に賛同してくれたマジシャンやマジシャンの遺族の方々が寄贈を申し出てくれるようになってきた。
捨ててしまったり、押し入れに眠らせているだけなら、この「マジック・ミュージアム」に展示して、活躍させてあげたいと願っている。
マジック関係の品物の寄贈はいつでも引き受けるので、いつでも送って欲しい。