マジック・ミュージアムを開館したての身とすれば、かなりショッキングなニュースである。
施設の老朽化や使用している映像機器やボイラー部品の製造中止などのため、半年前から検討を重ねてきた結果、閉館を決定したのだそうだ。
裕次郎の衣装やレコード、映画やドラマで使用した小道具や主演映画のフィルム、撮影現場を再現したセット、ドラマ「西部警察」で使った車両や私生活での愛車や愛用品など約2万点が展示されていると云うが、その多くは東京・成城の自宅に戻すのだと云う。
記念館は1991年のオープンというから26年間四半世紀で閉館ということになる。
小樽は裕次郎が9歳まで6年間過ごした思い出の地。開館以来、観光スポットとしてにぎわい、旅行ツアーでも高い人気を誇り、記念館によると来場者数は、のべ1800万人に達したと云う。
しかし風雪や塩害などの影響による老朽化が進み、小樽市からも1年ごとに特殊建物として営業許可を得てきたが、維持が困難と判断したのだと云う。
ファンが別れを惜しんでもらえる時間も必要として閉館を1年前に発表したのだそうである。
展示品の一部は同市にも寄贈されるが、展示品を集めて催事のような形で全国を巡回するなど、新たな事業形態も検討していると云う。
石原裕次郎のようなビッグスターの記念館であっても26年も経つと、石原裕次郎自体を知っている人間の数が少なくなってしまうのだろう。それはつまりはファンの数も減っていくことになる。
歴史上の人物ならまだしも、ビッグスターといえども特定人物の記念館にはそこに限界があるのではないだろうか?
翻って、我が「マジック・ミュージアム」はどうなのだろうか?
マジックは4千年以上も続いていて、人類史上2番目に古い職業と言われているほどだから、特定のマジシャンに特化した施設でなければ普遍性は十分にあるだろう。
見て楽しむ他に、やって楽しむ様な工夫をしていけば・・・。
閉館原因が、ビッグスターの名前に頼ったからなのか、それとも他に他に何か要因があるのかを探ってみる必要があるであろう。