オリンピックやら豊洲移転問題やら、問題山積であるが・・・。
こんなに手を着けてしまって、上手く収拾がつくのだろうか?
特に、昨日の記者会見で、豊洲移転問題のいわゆる「盛土」問題で8人の都職員を名指しで批判していたが・・・。
確かに、オカシナところ満載である。不正があったなら正さねばならない。しかし、これは築地市場関係者にとっては、知事が代わっても同じ都庁内部の話しであって、築地市場の関係者には無関係な事だろう(でも、ひょっとすると癒着があるかもしれないが・・・)。
豊洲移転が決まって、工事もほとんど終了し、移転する直前になって・・・、そんなことは、余所でやってくれ、俺たちはいったいどうしたら良いんだ!と云うことであろう。
もはや、国民の間には「豊洲=×」と云うイメージが定着してしまったであろう。
築地市場の仲卸業者は、既に豊洲への移転の準備に入っていて、機械なども既に発注済みであろうから、投資したのはよいが、この移転することも出来ない中途半端な状態では、投資分の回収もままならない。一体どうしていいのか分からない状況であろう。
この状態を続けたら、体力の無い零細仲卸業者からドンドンと倒産するであろう。
これは酷な話である。
小池都知事のパフォーマンスは、一般国民の受けを狙ってのものであろうが、待ったをかけられた築地市場関係者にとっては、死活問題である。
都庁職員の「盛土問題」に関わった8人の関係者を厳罰に処した後で、ではいったい、豊洲をどうするというのだろうか?
おそらく、環境上は、ほとんど問題がないのだろうが、これだけイメージが悪くなってしまったら、豊洲での営業が困難を極めるであろうことは素人でも分かる。
小池都知事が「都庁の不正は正しました!、さぁ、移転しましょう!」と言っても、これだけ落ちた豊洲のイメージを回復させることは出来まい。
人間の脳みその、特にイメージの刷新は難しい。よっぽど画期的なことでもやらなければ、環境上は問題ないと小池都知事が言ったところで、それだけでは負のイメージはプラスにはならない。
そこまで、小池都知事は考慮に入れているのだろうか?
犯人を捕まえて、罰金は取ったが、肝心の市場は潰れましたというのでは本末転倒も甚だしいであろう。
さて、この豊洲移転問題、いったい彼女はどう云う落とし所を考えているのであろうか?
都知事の仕事は不正を正す検察官ではない。行政執行のトップである。これからが本当の腕の見せどころであろう。