与党も、野党も議員としての仕事をまるでしていない。
いわゆる「共謀罪」が可決されたと云うテロップが朝方のテレビで流れた。
野党側の「牛歩戦術」とやらで、夜を徹して投票し、朝方に投票が終了して可決されたようだ。
ノロノロと投票して時間稼ぎをするのが牛歩戦術だと云うが、一体何のための時間稼ぎなんだ?
牛歩戦術で成立する時間を多少遅らせたって、与党側の方が人数が多いんだから、いずれ可決されてしまうのは小学生でも分かるだろうに・・・、牛歩戦術なんて何の意味もないだろう。ただ単に国民に対して「私たちは抵抗しましたよ」と云うアピール、アリバイ作りにしかならないではないか。
国民はそんな分かり切ったアピールよりも、国会でキチンとした論戦を戦わせて「共謀罪」を廃案にして欲しいのに、野党のやり方は支持出来ない。
数にモノを言わせる与党のやり方が許せないと云うが、民主主義は多数決が原則なんだから、野党の戦術は、最初から「共謀罪」成立に協力しているようにしか感じられない。
国民に対する誠意が、与党の議員にも、野党の議員にも、まったく感じられない。
それしてもだ。
安倍内閣は、よっぽど加計学園問題に触れてもらいたくないようだなぁ〜。かなり政権側の焦りを感じる国会運営だ。
昨夜のテレビニュースで、自由党の森裕子議員が、内閣府の藤原審議官に「あなたに全ての責任を押し付け、政府は責任逃れする魂胆云々・・・」と質問する場面が映っていたが、何だか、質の悪い刑事ドラマで、犯人に「お前のおかぁちゃんが泣いているぞ・・・」と情に訴える尋問をして落とそうとする老刑事みたいなやり方に吹き出したら、なんと藤原審議官も目に涙を浮かべていた様にも見えたから思わず笑ちゃったけどね・・・。
藤原審議官も官僚としての矜持と総理への忠誠の狭間で葛藤しているのかもね。
このまま行ったら、官僚達の大量反乱が起こりそうな気配がするから、官邸は幕引きを早めたかったんだろうなぁ〜。
しかしだ!
国会議員は、事の重要性を理解していない。
物事には優先順位ってもんがあるだろうに・・・。
ここは、加計学園問題よりも共謀罪だろう。
国会は犯罪を暴く場所ではない。
議員は茶の間に受けるパフォーマンスよりも、国民生活に重要な法律案件に論議を尽くすと云う仕事をしっかりとやってもらいたいものである。
自民党の国会運営を見ていたら、治安維持法の再来と云う感じがして仕方ない。嫌〜な日本になってきたなぁ〜。