テナントの居酒屋「いろはにほへと」とカラオケ店「時遊館」、焼肉屋「カルビ大将」の3店が退店したいと申し入れて来た。
3店いずれもコロワイドという全国規模の親会社が運営する子会社である。
新型コロナウィルス禍で、非常事態宣言やら緊急事態宣言が発出され、外出自粛が呼び掛けられたが、カラオケ店や居酒屋はクラスター発生の元になる業種として名指しされた業態である。
コロワイドは全国的な大企業であるから、閉店補償や家賃補填の対象にもなっていない。
北海道では2月末に非常事態が、全国の自治体で一早く発出され、5月末まで続いたから丸3ヶ月間の営業自粛を続けたわけである。この間の3ヶ月間営業を停めたのだから無収入だったのである。
コロナ禍の厄介なところは、帯広だけの問題ではなく、全国すべての店舗での問題だから、全国的なチェーン店は負担がそれだけ大きくなってしまう。
天災などでの一地域での問題であるならば、他所の地域の店の利益を回して持ち堪えることも出来ようが、逆に全国の全店舗が影響を受けるのであるからそれだけ大変なのだ。
いくら我が社が家賃の低減をしても、電気代などの基本料は使わなくても掛かるし、社員数も多いから人件費なども膨大に掛かる。
我が社は、父が亡くなった平成4年に当時のサニーデパートと云う物販中心の店舗から、現在の飲食中心の店舗へと大変革をした。
その際には、地階に「つぼ八」、1階に「いろはにほへと」、2階に「白木屋」、3階に「魚民」とワンフロアずつに大型の居酒屋4店舗を入居させた。それぞれ異なる会社が運営する店舗でリスクヘッジも完璧だと自負していたのだが、いつまにやら居酒屋の倒産やら業界再編やらで、コロワイド一社の運営になってしまったのであった。
そこに今回の新型コロナウィルス禍での全店退店である。
私の人生訓は「人間万事塞翁が馬」である。似た格言に「禍福はあざなえる縄の如し」もある。
四半世紀以上も飲食店ビルが続いたのである。これをキッカケにして、この禍が福に転じる様に、また大変革をさせてみるとしようか。樂隠居は先延ばしになってしまったなぁ〜。