スマホに送付されてくる他人に写してもらった自分の写真を見ると、何だか妙に年寄り臭く見えるのだ。
自分の実年齢よりもかなり老けて見える。
妻にそう呟くと「あら、そんなことはないわよ。写真はちゃんと普段の貴方通りに写っているわよ」と言う。
そうなのかなぁ~。
鏡に映った自分の姿と比較して見たら、送られてきた写真とは別人とまでは言わないが、やっぱりかなり老けて見えるのだ。
どうやら、普段の鏡に映った自分の姿には、「贔屓目」や「うぬぼれ」のバイアスが掛かっているのかもしれない。
それとも、写真は「客観的視点」で自分を見せてくれるのかもしれない。
最近のスマホは、写した写真を加工することが出来るらしい。
目を大きくしたり、鼻を高くしたりなどはオテノモノで、見た目を若くしたり、年寄りにしたり、はては性別を変えたりすることまで出来るというから驚きだ。
AIを使って画像処理をしたら、フェイク映像まで作れるのだという。本人がそこに居なくても、その人物の映像をはめ込んだり、果てはコンピュータでソックリな人物像を造り出して、動かすことも可能だそうだ。
もうそうなると、何が本当で、何がフェイクなのかの区別もつかなくなってしまうではないか。
犯罪の証明に、監視カメラの映像やドライブレコーダーなどが重要視されているが、これらの映像も本物なのか作り物なのかの判別が難しくなってしまったら、何を信じれば良いのであろうか?
鏡に映る自分の姿を、自分の脳みその中で変造しているぐらいはカワイイものであるなぁ~。
怖い世の中になったものである。