«前の日記(■2008-03-22-Saturday) 最新 次の日記(■2008-03-25-Tuesday)»
 | トップ |  | ビル概要 |  | テナント構成 |  | 沿革 |  | アクセス |

観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-03-23-Sunday 道新、朝の食卓17 

北海道新聞2004年8月27日掲載「大道芸」

帯広の「北の屋台」は二年前から、お盆に開催する「帯広平原まつり」に、大道芸人たちを招いている。

最初の年(2002)は、私がかつて芸人(マジシャン)になることを目指していた時代の人的つながりを生かして、二人一組の芸人に来てもらった。初対面の晩、酒を酌み交わしながら芸能論を闘わせた時に、お互いに意気投合してしまった。これがきっかけとなり、昨年(2003)は仲間を引き連れて五組十人、今年(2004)は九組十五人と、訪れる芸人たちはどんどん増えている。

最近のテレビのバラエティ番組はつまらない。芸の無い「芸NO人」同士がおふざけしたり、素人をいじくるだけだったりの、低劣で安易な番組ばかりだ。

大道芸は、観客が「つまらない」と感じたら「投げ銭」が集まらないから、一回毎が生活のかかる真剣勝負であり、常に必死に芸を見せる。いかにしたら通行人を立ち止まらせられるか、最後まで見てもらえるか、投げ銭をもらえるか。日々努力を重ねているのだ。

大道芸人には京都大学や立命館大学出身の高学歴の芸人もいる。彼らに「学歴の無駄使いだね」と言ったら、「今の世の中、サラリーマンになるよりも自らの芸一つで生きていく方が、やりがいもあるし、充実した日々を送れる」と誇らしげに言っていた。自分を信じて生きている彼らに、エールを送りたい。