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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-04-03-Thursday 落語

31日の夕刊に古今亭志ん朝のDVD発売の記事を見つけた。

早速にインターネットで注文をした。

昔からの大の落語好きで、大学生時代、池袋に住んでいた2年間は良く、池袋演芸場に通ったものである。卒業後も出張の折に上野の鈴本演芸場や新宿の末廣亭には良く足を運んでいた。何せ、死んだ父が芸事が大好きな人で、初めて東京に連れて行ってもらった小学4年生の時には、上記の二つの演芸場や日劇ミュージックホール等にはしごで連れて行ってくれたくらいなのである。

血は争えないもので、昨年5月に大学に入学したばかりの次女と新宿で待ち合わせて、何処に行こうか?と聞いたら、落語を聞きたいと言うので末廣亭に連れて行き、その後、鰻を食べてから別れたことがあった。長女に話したら、「私ならそんなところには行かない。」と言って笑っていたが・・・。

落語はこれまでCDで買って、自動車の中で聞くことが多かった。特に好きな落語家が志ん朝で、小学生の時に父に連れて行ってもらった帯広市民会館での落語会で初めて生で志ん朝を聞いてからのファンである。当時はNHKの「お笑い三人組」という番組に出演していた小金馬(現:金馬)の方が人気があったのだが、小金馬はだみ声でテンポも悪く、少しも面白くなかった記憶がある。一方の志ん朝の落語はテンポが良くて声も良く、一遍でファンになったのである。

飛行機に乗っても機内放送で必ず落語を聞いているのであるが、9年程前にJALで海外に行った時の機内放送の落語で桂三枝の「ぼやき酒屋」を聞いてから嗜好が変わったのである。飛行機の中で一人でクスクス、ニヤニヤと笑っていたのだから、スチュワーデス(今はキャビンアテンダントと言わなければならないらしい)さんからは相当気味悪がられたのではなかろうかと思う。それ程面白かった。

それまでは落語の中では古典が好きで、創作落語の部類はあまり好きではなかったのだが、この「ぼやき酒屋」を聞いてから創作落語が大好きになったのである。それまでは桂三枝が落語を演じるとは思っていなかった。落語の出来ない落語家が司会をやっているだけだと思っていて、あまり好きなタレントではなかったのだが、この落語を聞いて以来、桂三枝に対する見方が大きく変化したのである。桂三枝125話のCDも全部買って聞いたし、幕別町に来た時には家族で聞きに行ったものだ。

落語はCDで聞けば十分だ。情景を想像しながら聞くのが良いのだ。と思っていた(生で聞けない悔しさの裏返しで)。だが、立川談志の落語を見て考えが変わった(談志のCDもたくさん持っているが談志はCDではつまらない)。題名は忘れてしまった(私がかなり酔っ払っていた)が「江戸の花火の夜に侍に首を切られた町人が歩く」という様な内容だったと思うが、歩く度に首がずれていく談志の所作が面白かったのである。この手の落語はCDで聞いても解からないなと感じたのだ。やはり、演芸は生で見るのに限るのである。

帯広では残念ながら生の演芸を見る機会が少ない。しかも、志ん朝はすでに亡くなっている。くやしいけれどここはDVDを買ってみることにしよう。