というメールを愛読者から頂いた。
今回のサミットについては特にコメントする気にもならなかったので、書かなかったのであるが、こういうメールを頂いた以上は気が進まないがやはりコメントを発しておかねばなるまい。
600億円の大金を掛けて、一流のホテルで、一流のシェフが作る料理を食べて、少数の先進国首脳たちの会議の主要議題が「地球環境問題」ではどんな結論を出しても説得力が無いと思うのである。テロ等に備える為に警備が必要だから一流ホテルを貸し切るのはまだしも判るが、今日の世界的「貧困問題」や「食糧問題」を考慮するなら、せめて食事はもっと質素にするべきであろう。先進国と途上国との乖離を際立たせる効果はあったかもしれないが・・・。
最近「ポイント・オブ・ノーリターン(引き返し限界点)」という航空業界の専門用語が環境問題でも使われ出した。飛行機の離陸の際に、飛び立つか、引き返すかを判断する限界地点のことだが、地球環境はもはやその限界点を越えたと言う学者もいるのに、2050年でCO2を半減させるということの目標に同意しただけの会議に一体何が出来るというのだろうか。
日本の抱えている諸問題を解決するのに600億円もあったらいくつかは解決が出来るのではないのか?
いつも書いていることだが、少子化による人口減少社会に転じた日本は、これまでの右肩上がりの人口増加社会とは根本的に発想を変えなければならないと思うのである。ベクトルの向きが真逆なのに、制度の修正だけでは永遠におっ追かないことが多過ぎるように思うのである。例えば年金や社会保障制度もこれまで真面目に払って来た人たちは腹立たしく思うだろうが、ガラガラポンと一度崩してからやり直さなければ、それこそ国民の誰もが払わなくなってしまうと思う。600億円の財源があったらそれこそそのガラガラポンが出来たのではないのだろうか?他国への援助も自国民に余裕がなければそうそう出来るものではないと思う。
日本には見栄を張ってこんな中身のない会議に600億円の大盤振る舞いしている余裕なんぞないのでは?