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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2008-09-15-Monday 20世紀少年

最近、邦画が面白い!

三連休で自宅に戻って来た息子が「20世紀少年」という映画を見たいと言うので妻と三人で見に行ってきた。漫画が原作の映画で全三部作になる予定の第一作目だという。

事前にインターネットで評判を調べてみたら「原作を読んでいない人には内容が分かりにくいかも」という論評である。最初はあまり気乗りしなかったが息子が見たいと言うので、共通の話題を持つことも家族団欒には必要だなぁと思い直し、行く事にした。

館内に入場する前にフロントでパンフレットを眺めていたら第二作目の上映が来年1月31日だと書いてあった。きっとこの映画は話題になるとふんで、一作目の上映からあまり間を空けずに上映する為に「ロード・オブ・ザ・リング」のように一気に撮り終える手法を使うのだろう。監督が「トリック」の堤幸彦なのでひょっとすると面白いかもとチョットだけ期待して上映を待った。

映画が始まると案に相違してドンドン引き込まれていった。主人公たちの年代設定が私の年齢とピッタリ一致するのである。アポロ11号の月面着陸や大阪万博や秘密基地遊びなど私が小学生の時にワクワクしたものと劇中の主人公達がワクワクしたものとが完全に重なったのである。

きっと漫画原作者の浦沢直樹は私と同い年くらいの人間なのだろう。

オウム真理教と創価学会と幸福の科学を足したような新興宗教の教祖「ともだち」が世界征服を企てる。その教祖が主人公の小学校時代のかつての仲間かもしれないというのである。2時間30分の長い映画であったが全然長さを感じなかった。むしろこのまますぐにでも第2部、第3部を続けて観たいと思ったのである。例によって映画の内容はまだ観ていない人の為に詳しくは書かないが・・・。

新興宗教による世界征服なんていう荒唐無稽な原作(漫画)ではあるのだが、最近の私の周りの情勢をみていると何だか妙なリアリティが感じられたのだ。主人公の年齢が同年代ということで余計に感情移入が起きてしまったようなのである。

原作の漫画は始めの方をパラパラとしか見たことがない。しかも映画の第二部の上映は来年1月末だという、が、とてもそれまで待つ事ができなくなってしまった。どうしてもすぐに結末が知りたくなってしまったのである。

早速、翌日に古本屋を回って全24巻(20世紀少年1〜22巻・21世紀少年上・下)を大人買いしてきて一気に読み終えた。ところどころ「あれっ?」と思うような箇所もあるが、展開の仕方が推理小説を読んでいるかの様に面白かった。

この映画は一部ずつの上映ではあまり流行らないかもしれないが、第3部まで完成した時に一度に三部を通して上映した方が受けるかもしれないなぁと感じた。

怪しげな予言者が現れては社会の混迷を深めるのだ。自分というものをしっかりと持っていない人は怪しげな新興宗教に取り込まれてしまいやすい。取り込まれる人は、現実から目を逸らしてその場から逃避したいのだろう。

現実の社会はこの映画の原作のようにはなってほしくない。