「十勝場所と環境ラボラトリー」設立におおきく関わっていただいた東京の「文化科学高等研究院」のゼネラルディレクターの山本哲士さんが編集している本で、焼酎いいちこのメーカーの三和種類株式会社が企業メセナで発行している本である。今日送られてきた本が100号で22年間も続いている。
今回のテーマは「ホスピタリティ世界の文化学」という特集である。山本哲士さんの「場所論」は私たちの活動の理念になった哲学だ。山本さんの文章は難しい言い回しが特徴で、読書が大好きな私でも5分読んだら眠くなるという睡眠導入剤としては格好の本なのである。が、書いてあることはやたら難しくても長く付き合っていると何となく体感出来るようになってくる不思議な理論でもある。
例えば「ホスピタリティ」と「サービス」の違いを1対1と1対多との関係とか、「箸」と「フォーク」の違いを述語のアクティビティと主語のアクティビティと表現したりするのだ。解る様で解らない、解らないようで解るという表現に感じてしまう。
山本さんが言うホスピタリティを私流に少し噛み砕いて書けば(間違っているかもしれませんが・・・)「ホスピタリティは1対1の相手のことを考えて自分というものをなくしてしまうのではなく。常に自分が自分に対してどうするかということを選択していく技術だ」とのこと。なにやらこれでも分かりづらい。
是非一度読んでみることをお勧めする。とても面白い発見があると思う。