もうすぐ裁判員候補者名簿にくじ引きで登録された各人宛てに通知が届くそうであるが、私のところには絶対に届いて欲しくはない。
最高裁判所が今年の4月に公表した国民の意識調査では「義務でも参加したくない」という回答がおよそ38%にも上ったという。まだ誰も実感が湧いていない時期だし、そもそも裁判員制度の実態をまるで把握していない時期での調査結果でこの数字である。きっと現時点で調査したら50%以上の人が裁判員になるのを嫌がるのではなかろうか。
裁判員制度が裁くのは殺人罪などの重大な犯罪ばかりだという。そうなると死刑だとか無期懲役だとかの量刑の裁判ということになる。なにより冤罪にしてしまうのが怖いし、客観的に冷静な目で判断出来る自信がまったくない。
私は一応は大学の法学部法律学科を卒業している法学士であるが刑法には疎い。六法全書を見たこともない素人が本当に重大犯罪を裁けるのであろうか心配である。
裁判員制度が導入されたのは麻生首相の医者発言ではないが「裁判官は一般常識が無い」そうだから、一般人を入れることで裁判を国民の意識に近づけたいという思いがあるのだろう。それはそれで評価するが、映画「それでもボクはやってない」のような痴漢程度の裁判ならまだ気も楽なのだが・・・。
でももし冤罪なんかにしてしまったら、容疑者の一生が台無しになってしまう。
私が裁判員になって実際に裁判を担当したら、きっと夜も眠れないだろうと思う。
一般国民にこんな心理的、物理的な負担を掛ける制度はやめてほしいものだ。