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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2010-06-14-Monday 今時の若者

13日夜のテレビ番組で

今時の若者の気質とバブルを経験した世代との比較を特集していた。

最近の若い世代は「モノを買わなくなっている」という。

我が家の3人の子供たちを見ても、3人とも皆そうなので、実は、親である私が浪費家だからその反動でこんな子供に育ったのではないかとズ〜ッと心配していたのだが、この番組を見て少しは安心したというか・・・。

このテレビ番組が指摘していたが、確かに、現代の20歳より若い世代の若者は「バブル景気(1991年2月に終息)」を経験していない。というよりも好景気というものを経験していないのだ。

ウ〜ン、育った年代によってこうも異なるものなのか!

私の生まれた昭和33年(1958)は高度経済成長のど真ん中であったから、周りの家庭が、やれテレビだ家だ車だと、ドンドンと豊かになっていったのを肌で感じて育った世代である。

途中に「ニクソンショック(1971)」や「オイルショック(1973・1979)」などの不況もあるにはあったが、その時にはまだ学生だったから不景気を直に感じたことは無かったし、すぐに盛り返したように思う。生まれてから33年間は概ね右肩上がりの経済成長であった。

私はバブル景気全盛の時には、バブルに踊った連中を「なんて馬鹿な奴等だ」と冷めた目で見ていた。この時、私は既に商売を始めていたが、こんな異常な状態が長続きするはずがないと感じていたから、一切の投機はしなかったのだ。

投機はしなかったといっても、投資はいくらかしたから、損失がまったくゼロというわけではないが、被害はほとんど無かったといってもよいくらいだ。

1991年のバブル崩壊から日本の経済は19年間も横ばいが続いているから、平成生まれは好景気というものを知らない世代であるわけだ。

今時の若者は、高級ブランド品や自動車には興味が無く。服装はユニクロで十分とのこと、生まれた時から、テレビ・冷蔵庫・クーラー・自動車が揃っていた世代は、我々の様に段々と豊かになっていくという体験をしていない。

生まれた時から全てのモノが揃っているのだから、モノを買い揃える買い物の楽しみというものが欠落しているのだろう。

お金自体を使いたくないという心理は、政治の貧困により、日本の将来に不安を感じているから、自分で自分を守る為に貯金をしておくという傾向なのだろうとも感じた。

テレビのインタビューで若者が答えていた「お金を掛けなければ遊べないという世代は・・・」というのは、これはこれで、成熟した社会になったと言えなくもない。

30年ほど前にヨーロッパに行った時に感じたヨーロッパ人の気質に、日本人の若者が似てきたなぁと感じたのである。

かつての日本人のお金の使い方を、現在の中国人がやっているようにも感じる。

これからの商売はモノを売りつける商売ではなく。職は有るが少ない給料で働き、少ない消費でも満足する生活を送れることをサポートすることが商売になるのだろうと思う。

きっと、日本の社会が大きく変わる変革期なのだろう。江戸時代のような社会になるのかもしれないなぁ。

そう考えると、私達の世代は変化の多い、ジェットコースターのような実に面白い社会を生きてきたことになるのだなぁ。