私がプロデュースしている「馬鹿(うまか)もん」のことが紹介されていた。
『「馬鹿」と書いて「うまか」と読む。北海道帯広のイタリア料理店。今春に登場した「馬鹿ステーキ」は、道産の馬肉とシカ肉を焼いた絶品とか。農作物や森林に被害をもたらすエゾシカ対策の一環と、本紙地方経済面で紹介していた。』
という内容である。
私は日経新聞を取っていないので、読んでいなかったのだ。
空港で、「日経新聞に馬鹿もんのことが載っていましたね」と言われて初めて知った次第であった。
「馬鹿(うまか)もん」はメディアの受けはとても良いのだが、なにせ馬肉の値段が高過ぎて、今流行の「B級グルメ」としての値段設定が無理なので普及がいまいち難しいのである。
十勝で生産している馬を、わざわざ九州の熊本に送って屠殺して、その肉をまた十勝に送り返してくるから、倍の往復分の輸送料金が掛かるから高級牛肉よりも高額になってしまうのである。
地元での消費量が少ないから、地元に屠殺する施設が造れないでいるのである。
卵が先か、鶏が先かの議論になるが、値段を下げるには、消費量を増やすことと、屠殺施設を地元に造ることである。
世界唯一のばんえい競馬が残っている帯広で、馬肉を食べる文化を作ることが必要だと思うのだが・・・。
食べ物の文化というのは、長年の慣習があるから、その壁を破るのは容易なことではない。
それに、シカ肉に関しては「臭い」という間違ったイメージが定着してしまっているのが辛いところだ。
でも、こうして少しずつでもメディアに紹介されることで「話のタネに一度食べてみようか!」という人が増えてくれれば、実際に食べたら美味しいものだから普及すると思うのである。
地道に気長にやるしかないだろうと思っている。