«前の日記(■2011-04-27-Wednesday) 最新 次の日記(■2011-04-29-Friday)»
 | トップ |  | ビル概要 |  | テナント構成 |  | 沿革 |  | アクセス |

観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2011-04-28-Thursday 読売「風向計」

日本チームへの大声援

2011年4月28日読売新聞北海道版「風向計」掲載

16人の団体でフィギュア・スケートを滑る「シンクロナイズド・スケーティング」(SS)の第11回世界選手権大会が、フィンランドの首都ヘルシンキで4月8・9日の両日、開催された。

2月末の代表選考試合で優勝した娘が所属する「神宮アイス・メッセンジャーズ・グレース」は、去年アメリカで開催された第10回大会(出場18か国・23チーム中10位)に続いて2年連続の出場だ。

この世界大会派遣の「選手壮行会」は、実は3月11日の夕方、東京の神宮アイススケート場で予定されていた。しかし、同日に発生した東日本大震災でスケート場の天井が落ち、壮行会は中止になった。スケート場は今日に至るまで、まだ修復出来ていない。練習もままならない中、出場できるのかと危惧していたが、日本スケート連盟は参加を決定した。

直前の西日本合宿で、避難していた被災者の方々を招待して演技を披露し、励まそうとした。しかし、逆に「頑張って日本の元気を発信して来て」と励まされ、それが選手たちの活力になったようだ。

SSは、欧米ではかなりの人気競技で、8200人収容の「ヘルシンキ・アイス・ホール」のチケットが即日完売で入手できない状況であった。親としても日本が大変なこの時期、フィンランドに娘の応援に行っても良いものか直前まで迷いに迷ったが、日本人の元気な姿を海外の人間にも見せようと行くことを決心した。

大会のセレモニー前、観客全員が起立して、大震災で亡くなられた方々への黙とうが行われた。会場では日の丸の小旗が、観客に配られ、募金箱も設置されていた。

今大会に参加数したのは、16か国・21チーム。初日のショートプログラム、2日目のフリースーティングの総合点で争われる。SSの演技はまるで素晴らしい一流のショーを見ているようだった。

日本チームへの応援は、ホームチーム並みのすごさで、ほとんどの観客が日の丸を振って大声援を送ってくれる。練習不足は否めなかったが、大声援に押されるように健闘し、総合12位。今年も総合優勝と準優勝はフィンランドであった。

見ていて美しいと感動するスポーツは多くないし、観客の盛り上がり方もすごい。なぜ、この種目が五輪競技にならないのかが、不思議で仕方がない。

スポーツは、人間の気持ちを鼓舞する効果がある。これからも日本人は落ち込むことなく前向きに生きていこう。フィンランドに行って、そう思った。