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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2012-02-17-Friday マインドコントロール

オセロの中島知子が

怪しげな女占い師に傾倒して、マンションの家賃などを滞納し、大家である本木雅弘から立ち退き訴訟を起こされたというニュースを見た。

中島知子は、この女占い師の言うことしか聞かないらしく、どうやらマインドコントロールをされている様子だという。

占い師が使う「コールドリーディング」と云うのは「トリックや話術を駆使して、相手の現在・過去・未来を見透した様に錯覚させる技法」で元来はマジシャンの技法の一つである。

マジックでは100年ほど前に「心霊術」が流行った時に発達した技法である。

言葉のマジックでは「絶対に外れない予言」というのが可能なのだ。「当たった時には当たったということが判るが、外れたときには外れたということが判らないように言えば良い」のである。この反対の「絶対に当たる予言」というのは超能力者でもない限り不可能なのである。

例をあげて説明しよう。占い師から「貴女には近い将来、事故に巻き込まれる卦が出ています。しかし、不安になることはありませんよ。しっかりと気を付けて生活していれば事故から免れることが出来ますから」と告げられたとしよう。

ミソは「いつ」「どこで」「どんな」タイプの事故なのかという具体的な事は一切言わないことだ。もし、この女性が事故に合ったとしたならば、この占いは見事に当たったことになるし、もし、この女性が事故に合わなかったとしても、「しっかり気を付けて生活していた」から事故に合わなかったのだという言い逃れができるのだ。

例え事故に合わなくて外れてもまったく占い師側には問題は生じないのだが、もし、この女性が本当に事故に合った場合には「あの占い師の言うことはスゴイ!私が事故に合う事を予見した」ということになるという仕組みなのである。

人間の脳というのは、自分に都合の良いように解釈するという性質があるのである。

人間は強い意志を持って生きていたり、人生が順調な時なら占いなどに頼るような事はしないのだが、恋人に振られたとか、仕事で失敗したとかの精神状態が多少不安定な時に、ちょっと占ってもらおうかな?などと云う気持ちになるものだ。

まっとうな占い師なら、カウンセラーの様に相手の話を聞いてあげて、相手の気持ちを落ち着かせるという効果も期待できるのだろうが、この占い師のように相手の弱みにとことん喰いついて、しゃぶりつくすという悪質な輩がいるのかもしれない。

この占い師はこういったコールドリーディングの技法を使って中島知子の絶対的信用と忠誠心を獲得しマインドコントロールをしたのであろう。自分の全てを見透されていると錯覚してしまったら占い師の言う事しか恐ろしくて聞けないような心理状態になっているのだろうと思われる。

辻占いで、相手を引き込む程度に使うならまだしも、相手の家に入り込み金銭を搾取するとなったらこれはもう完全な犯罪行為である。

こういったコールドリーディングの技法は現在はマジシャンよりも、新興宗教の勧誘などに使われる事が多いという、新興宗教の中には辻占いにかこつけて勧誘する手口もあるようだし、もっと高度な隠れ蓑として経済セミナーや勉強会と称してマインドコントロールするところもあるらしいから気を付けなくてはいけない。