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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2012-05-12-Saturday とかちむら

10日の十勝毎日新聞の1面トップ記事に

帯広競馬場内にある「とかちむら」に、東日本大震災の被災者の中から公募をして新たにテナントを決めるという記事が載っていたが・・・。(この文章は11日午前中に書いている)

何だか、勘違いしている上から目線の企画だなぁ〜と感じた次第。まずは以下に新聞記事を抜粋してみる。

東日本大震災の被災者支援を行う東京のNPO法人「町創りコミュニティ」(熊谷優士理事長)は、帯広競馬場内の商業施設「とかちむら」の空きテナントスペースに今夏出店するイタリア料理店のオーナーシェフを、福島を中心とした東北の被災者と道内への自主避難者の中から公募することを計画している。選考はコンテスト形式で、決勝はとかちむらで十勝産食材を実際に調理し、審査員らの投票で優勝者を決める内容。

シェフを被災者から公募する計画があるとかちむらのスペース(写真左と中央の店舗。現在別会社が仮営業中)(このブログでは写真は省いている)

被災地と北海道を食で結び、事業としても成立させることで「三方よし」を構築し、「北の国からの復興モデル」(同NPO)を狙う。

関係者によると、被災地では店舗を津波で流されるなどして、意欲を持ちながらも店を持てない料理人は多いという。同NPOは被災者の自立支援やコミュニティづくりに取り組んでおり、とかちむらを運営するSPCとかちむらの国分裕正社長らが趣旨に賛同して計画を詰めている。

計画によると、今回募集するのは2店舗をつなげた約26平方メートルの敷地に出店を希望するオーナーシェフ(グループ、会社も可)。応募には被災者であることに加え、レストランの経営か調理経験が必要。優勝者には札幌の有名イタリアンレストラン「テルツィーナ」の堀川秀樹オーナーシェフのプロデュースと新店舗の命名権も与えられる。インターネットやフェイスブックの特設サイトなどを通じて月内にも募集を開始し、書類審査、準決勝、決勝を経て、7月オープンを見込む。

SPCとかちむらの共同出資会社「街制作室」(札幌)は「被災者支援と優秀な人材確保を両立させたい」、同NPOは「食材豊富な十勝で取り組むことで、地域の活性化にもつなげたい」としている。

???。この記事を読んだら、「とかちむら」はものすごい人気スポットで客が殺到している施設の様に感じるが、でも、「とかちむら」って客が来なくて、最初に入ったテナントが次々と抜けている施設ではないのか?

そこに、震災の被災者を入居させても、果たしてそれが援助になるのだろうか?逆に、客が来なければ借金を背負わせることになるのではないだろうかと懸念しているのだが・・・。

公募をかけて、審査をして、競わせて決めると書いてあるが、そもそも応募者がそんなに大勢居るとは考え難い状況だと思う。

被災者に場所を提供してやるぞという様な、上から目線に感じて、違和感というか、何だかスッキリとしない内容である。

この手の企画は、思い付きだけでやっても上手くはいかないだろうし、普段から、入居希望者が殺到しているような超人気スポットならまだしもだが、次々とテナントが撤退している施設で行う企画とは到底思えない。

早目に企画を練り直した方が良いと思う。