日本人の山中伸弥京都大学教授が受賞した。
日本人が受賞したことはとても嬉しいのだが・・・。
考えが古い様に感じるかもしれないが、個人的には「IPS細胞」のような生命を人間の手で造るような研究はやってはいけない研究だと思っているので、素直に諸手を挙げて大喜びする気持ちにはなれない。
私は寿命と云うのは「この世に生を受けたものが必ず持っているもの」で「生あるものは必ず死ぬ」と云う真理が人生を深くしていると考えている。
病気で死ぬ人、事故で死ぬ人、自殺する人、様々であるが寿命の短い、長いもその人の運命であると思っている。
身近な人間が早死にしたら、確かに悲しいことだが、それを運命と捉えなければ人間は生きてはいけない。
特に、日本人の「無常感」と云うのは、死を運命と捉えるからこそ生まれたものだろう。
かぐや姫の「竹取物語」の中にも、翁がかぐや姫を育てたお礼に天人(月からの使者)から「不死の薬」を貰うが、かぐや姫が居ないのに長生きしても仕方がないと、煙を吐く一番高い山の火口に捨てたから、その山が「不死山」→「不二山」→「富士山」になったというような話があったが、不老不死に憧れる人間は、秦の始皇帝など昔から大勢いる。小説では不老不死の吸血鬼ドラキュラが死にたいと思うなど、不死はなったらなったで虚しいものではないだろうか。
ノーベル賞受賞のすぐ後に、アメリカのニューヨークでハーバード大学客員教授を名乗る森口尚史なる人物が、IPS細胞を使って心臓手術をして成功したなんていうニュースが流れて来た。
山中教授が実用化には5〜10年は掛かると言っていたのに???と思っていたら、今朝のワイドショーでは、この森口氏の言動に疑問が噴出していると云うことである。
まだ真相は判らないが、どうにも胡散臭い話のようなのである。
しかし、森口氏はこんなに堂々とテレビに出て、話しているのに、これがデタラメなんてことがあるのだろうか?と思うのが一般人の感覚だろう。
こういう目立ちたがりで、詐欺師タイプの胡散臭い人間は、どうやら自分の空想や妄想を現実の事だと信じ込んでしまうようなのである。
私の身近にもすぐにバレル嘘を平気でつく同様のタイプの人間が居たから、私は身をもって知っているので、さもありなんと思うところである。