古書を購入したが・・・。
ヤフーのネットオークションみたいに写真や説明がないから、どうしても題名だけで判断することになる。
「繊維手品」と云う題名の昭和19年発行の本を見つけたので注文してみたら、これは単なる随筆であって奇術関係の本ではなかった。ややこやしい本の題名を付けるなよである。
こう云う例は、これまでにもいくつかあって「○○奇術」「○○手品」「○○マジック」と云う題名が付いていても、まったく奇術関係の本ではないものがかなりあるのだ。特に「○○マジック」は要注意である。
その他にも「○○の魔術師」とか「○○の手品師」なんていう題名もマジックとはまったく関係ない本が多いから困りものだ。
「この本は奇術関係図書ではありません」と注意書きを付けている店は親切な方で、まったく注釈を付けていないで、間違わせて買わせるつもりかと疑うような人もいる。
私が収集している本は、マジック関係以外にも「不思議」と云うくくりで収集しているから超能力関係の書籍も多い。
先日同じくネットで「千里眼 竹内楠三著 東京二松堂刊行(明治43年9月7日発行)」と云う本を見つけた。
これまた写真が載っていないから題名、著者名、出版社だけで判断しなければならない。
世に云う福来友吉の関係した「千里眼事件」はこの本が出版された日の半年程前の明治43年4月のことであるから、このことを扱った本なら貴重な文献であると思ったのだ。
昨日届いたのだが、装丁が整っていないからページがめくりにくく、紙もかなり劣化していてボロボロであるがこれがなかなか面白い。じっくり読んでみることにする。
この本の様に、中には掘り出し物が紛れていたりするから面白い。本当は書店に足を運んで、実際に手に取って自分の目で判断するのが一番なのだが、時間が掛かるのと、なかなか足を運ぶ機会が少ないのだ。
先日、テレビで電子書籍の特集をやっていた。これからは電子書籍主流の時代になると云うが・・・。
私にとっては紙の本が一番である。
本を読まない妻にとっては、私の蔵書はゴミ以外の何物でもないらしいから、電子書籍なら場所を取らなくて良いのにと云うが・・・。
やはり、本は紙でなければならぬ。本棚に本が並んでいないと落ち着かないのだから仕方ない。
新刊本を扱う書店の数は減るかもしれないが、電子書籍が古書もカバーするとは思えないから古書店はなくならないだろう。
レコードやレーザーディスクのように再生するのに機械が必要なものは、ハードが壊れてしまったり、製造されなくなってしまったら、それこそただのゴミになる可能性があるが、本は目さえ見えれば誰でも読めるのである。だから本がなくなることは決してない。
流行に飛びつくのは危険である。