物持ちが良い様である。
先日の強風と大雨で自宅の天井から雨漏りがしたので、馴染みの大工さんに屋根に登って調べてもらった。
「会社に出ていて留守にしているけれど、勝手に屋根に登って修理しておいて」と伝えておいた。
携帯に電話が掛かってきて「集合煙突の周りのコーキングが緩くなっていて、どうやらここから漏っているらしい」と云う。とりあえず応急処置を済ませてもらった。
去年の晩秋に、この大工さんに家の補修をお願いした際に、庭にある使わなくなった犬小屋(大型犬2頭分用の6畳間分はあろうかという広い犬小屋で周りを金網で囲ってある)の中に置いてあったゴミを雪が融けたら捨ててもらうことになっていたのを、大工さんが思い出したらしく。「ついでに捨てるかい?」と云う。
ここのゴミだけではトラック一杯にならないから、裏の物置小屋の中にあるゴミもついでに捨てて欲しいと依頼した。
この物置の中身は、壊れたスコップや昔使っていた椅子などが詰め込んである。どうせ、ここ10年くらいは物置小屋の戸すら開けたことがないくらいなのだから、ほとんど不要なものばかりなのである。
大工さんから、「段ボールの中に貴重品みたいなものもあるけど・・・」と云う電話が途中に入ったが、自宅に戻るのも面倒だし、段ボールの中身は20年以上もホッタラカシ状態であるから、恐らく不要なモノばかりであろうと思い。「全〜部捨てちゃって!」と伝えておいた。
しばらくして母から電話が入り「アンタ、見にも来ないで捨てちゃって良いのかい? 一輪車(通称ねこと言われる砂利などを運ぶ作業の道具)は残しておいた方が良いんじゃないの?」と云うのである。
すでに退社時間になっていたから「じゃぁ、今戻るから」と急ぎ自宅に戻ったのだった。
一輪車は父が庭仕事をする時に土などを運ぶ為に使っていたもので、30年以上も前のモノである。しかもパンクしていて2年ほど前から使い物にならないから物置に入れておいたものである。
段ボールの中身は、私の高校生時代のチビタ鉛筆など筆記用具類や祖母が集めていた貝殻などが入っていたが、これまた使い物になんかならない。
こういったモノは「エイッヤァ〜と捨ててしまわなければ、使いもしないものが残ってしまう」。母はモッタイナイ、モッタイナイと言って何でも残していた祖母のことをモノ持ちが良過ぎると言っていたのだが、なんだかんだと言いながら母もモノが捨てられない性格なのである。
たとえ寄り分けて残しておいたところで使いもしないものばかりである。
結局は捨ててもらうことにしたのであった。
これを機会に少しは不要なモノを整理するきっかけにでもしようと思う。