私たち夫婦の28回目の結婚記念日だ。
28年前の5月16日も今日と同じ木曜日だった。
どうして覚えているのかと云うと、当時の我が社は「サニーデパート」」と云う名称の寄り合い百貨店で、定休日が木曜日だったからである。
入居テナントの方々にも出席してもらう為に、定休日を選んだのであった。もちろん暦を調べて最高に良い日取りであったのは言うまでもない。私は迷信や占いなどは信じてはいないが、万が一離婚だとかの不幸な出来事が起きた場合に「結婚式の日取りが悪かったからだ」なんてことは云わせたくないからだ。
あらかじめ最高の日取りで結婚式を挙げておけば、責任を他のモノに転嫁することが出来ない訳で、そういう逃げ口上や言い訳などの逃げ道を作らないようにしてから行動してきたのである。
それは、子供の名前を付ける時にもやったことである。
日本人はどこかにそういった逃げ道を用意してから行う人が多いようであるが、私は自分が為し得る事に全力を尽くして「運」の要素は少なくしてから物事に望みたいのである。
今日は、昨日までの寒さとはうってかわって、久し振りに晴れて気温もかなり温かくなった。庭の桜も一気に八分咲きぐらいに花が咲いている。
夜は夫婦二人で何処かに食事にでも行こうかと考えていた。朝、母に「今日は28回目の結婚記念日なんだ」と告げたら「じゃぁ一緒に食事にでも行きましょうか?」と言う。普通なら「夫婦二人で行ってらっしゃい」となるところだろうが・・・。
まぁ私たち夫婦はいつも一緒だから、たま〜に3人で出掛けるのも別に悪くはないし・・・。
洋食を食べたいなぁと考えていたら、いつも行くホームは木曜定休日である。結局、母のリクエストで寿司になった。寿司屋もいつもの回転寿司屋ではなく普通の寿司屋にでも行こうかと思ったのだが、以前に妻と二人で普通の寿司屋に行ったらネタが古くてヒドイ目に遭ったことを思い出した。やはり寿司屋は流行っていて、寿司が回転するだけではなく、客の回転も良くなければネタが新鮮なものにはならない。
大通りのなごやか亭に17:45に入ったら、もうすでに9割方席が埋まっていた。タイミング良くボックス席が空いたのでそこに座って食べたが、我が家は皆、食べるのが速い。商人の家庭は、食事時間が速いのが常だが、妻は商人の家庭に育ってはいないのに、28年間も私と一緒に暮らすと食事のスピードが速くなっているようだ。
18:15には食べ終えて「おあいそ」になった。一番最後に店に入ったのに、一番最初に出て行く。
こう云う混み合う店にとっては、有り難い客であろう。
母が珍しく多目に食べたが3人で22枚、たったの5千5百円弱である。安上がりな結婚記念日の食事であった。