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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-08-02-Friday ボキャブラリー

麻生副総理が

しばらくおとなしくしていたと思ったら、選挙に勝った途端の先月29日の講演でまたまた失言をやらかしたという。

全文を読んでみると問題になった箇所は「ワイマール憲法もいつの間にか変わっていて、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね。」の部分であろう。

ヒトラーが選挙によって選ばれたのは事実だし、ドイツがワイマール憲法という当時では最も進んだと言われていた憲法を持っていたことも事実だ。しかし、ヒトラーはナチス憲法なんてものは作っていない。

ヒトラーは「中央政府が定めた法律に矛盾する憲法の規定は効力を失う」とした「全権委任法」と云われる法律を成立させてワイマール憲法を形骸化させることで権力を得たのであるから歴史認識には誤りがある。

私も講演する時には、頭で考えていることとは別に口が滑るというか、口が回らないというか、言ったつもりが、言葉が少なくて上手く伝わらなかったというような経験も多々ある。

前後の脈略をみれば、好意的にとらえれば、恐らく麻生副総理は「ナチスのような手口もあったのだから、そういうことがないように気をつけるべきだ」くらいのことを言うつもりだったのではないだろうか。

しかし「手口に学ぶ」と云う言い方はいかにもマズイ。「ナチスの真似をしろ」みたいに聞こえてしまうからだ。

聴衆もそう受け取っただろう。しかし、マスコミの書き方は、言葉尻を捉えているようで、なんだかスッキリしない。

確かに、副総理という要職に就いている人間として、ボキャブラリーが圧倒的に不足はしている。

普段から漫画ばっかり見ていて文章を読んでいないからだろう。

重要な位置に居る政治家が「ナチス」なんて言葉を口にしたら海外でどのような扱いを受けるのかぐらいは承知していなければならないだろう。

言うなら、言うで、最大限の注意を払って誤解されないような発言をするべきだし、そうでなければ不用意に「ナチス」なんて口にしてはいけない。

先の選挙で今後3年間は安泰だと安心したから、またぞろ放言、失言が出始めたのだろう。自民党を大勝させた国民にも責任があるぞ。