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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-08-03-Saturday 東北まつり行脚1

3日から東北の

まつり行脚に出掛けた。

数年前から、青森でまちづくりに尽力されている加藤博さんから、ぜひ「ねぶた祭り」を体験して欲しいとのお誘いを受けていたのだが・・・。

私も帯広では平原まつり(8月14〜16日)の「北の大地de大道芸フェスティバル」に関わっているから、準備もあって、この時期にはなかなか帯広を留守にすることができなかったのだ。

加藤博さんからは「観覧席もホテルも、普通なら取れないけれど、坂本さんの為に全〜部手配してあげるから、ぜひ・・・」とお誘いを受けたので、思い切って妻と二人で訪れることにしたのである。

でも、どうせ行くなら、秋田の「竿灯(かんとう)」や弘前の「ねぷた」も時期が重なっているし、場所的にも近い(北海道から比べれば)だろうと3ヶ所を廻る計画を立てたのであった。

秋田には秋田大学大学院工学資源学研究所で教授をしている妻の従兄弟の水戸部一孝さんが居るから、桟敷席の手配を頼もう。な〜んて勝手なことを考えて連絡したら、こちらもぜひにと云う。

それが、今年3月のことであった。青森の方は加藤さんがすぐにホテルを手配してくれた。

秋田と弘前は、すぐにホテルを調べたが、さすがにどこも満杯である。それでも、片っぱしからホテルに電話をして、ダブルの部屋を何とか確保することが出来たのであった。

旅行の計画を立てるのは、私はプロ並みなのである。飛行機、列車などもすべてスケジュールを自分で立てて、すべて確保することが出来たのであった。

まず3日は、秋田の「竿灯」である。

3日早朝のJRで帯広駅から新千歳空港に向かい、飛行機で秋田空港に入る。空港には妻の従兄弟の水戸部夫妻が車で迎えに来てくれた。

その車で、まずは従兄弟の職場である秋田大学の研究室を見学した。水戸部さんは①悪性腫瘍を体外から誘導加熱することで低襲撃的に治療するハイパーサーミアの研究など、②ハンドモーションキャプチャを使って演奏家や外科医などの指使いを記録解析して無意識下のテクニックを顕在化し技能教育に役立てる研究、③バーチャルリアリティ技術とモーションキャプチャ技術を組み合わせて高齢者の交通事故誘発原因を研究したりしている。その内の③の研究の装置を使って実際に体験させてもらった。

私には現代の高度な工学技術のことはチンプンカンプンだが、すごい研究をしていることだけは理解できた。

その後で千秋公園、エリアなかいち、ねぶり流し館などを見学した。市内を歩くと、竿灯会場近くの駐車場などの空き地にやたらと屋台というか露店というか出店が多いのにびっくりしたが、いわゆる露天商の類は出店できない仕組みのようで、普段から秋田で営業している店が出店するようだ。しかも事前の審査は、味や営業態度などかなり厳しいようである。だからこそ安心して食べられるのだろう。すごく賑わっていた。

会場近くの高級な和食の店を用意してくれていた。4人でとっても美味しい和食をお腹一杯に食べたのだが、思いの外、食事に時間が掛かってしまって開始ギリギリの19時に桟敷席に移動したのであった。会場は竿灯大通りと云う広い道路一本である。その道路の真ん中の中央分離帯に背中合わせで4段に有料の桟敷席(全席指定席)が組まれていて、歩道側には一般客が椅子などに腰掛けて見ている。道路を環状に囲んで約260本もの竿灯が出るのだ。

桟敷席にたどり着くまでに人をかき分け、かき分けながら進まなければならない。実に多くの見物人が出ている。全国各地から集まっているようだ。

竿灯は帯広でも私が幼い頃(たぶん小学2〜3年生の頃)に、帯広青年会議所が招聘したことがあったが、実物の実演はその時に見て以来である。

私は4度ほど秋田でも講演をしていて、ねぶり流し館も見学したことがあるが、竿灯まつり自体は初めてである。

町内会単位での参加が多いようだ。それぞれお囃子の山車に趣向を凝らしているし、小さい子供たちも参加している。

大人の竿灯は竹の竿に提灯を9段46個ぶら下げたもので、提灯の一番上が2個、2段目が4個、3〜8段目が6個、9段目が4個ぶら下がっている。稲穂に見立てているそうだ。

中にろうそくを立てて火を付けてあり、重さは50kg、長さは12mもあるとのこと。これをバランスを取りながら、手で持つのだが、途中で額や肩や腰などにも乗せるのだ。最後には竹を継ぎ足してドンドンと高くしていく。当然ながら重たいから竹が大きくしなる。中にはその重さに耐えきれなくて竹が継ぎ目から折れるなんてこともあるのだ。

観客のすぐ目の前で演じるから、時々観客席の方に倒れそうになるのがスリリングでもある。子供はこども用の小さい竿灯で演じるのだが、中には5歳くらいの男の子もいる。女性は竿灯を担いではいけないそうだからお囃子で参加する。「ドッコイショー、ドッコイショー」と掛け声を掛けながら演技を見る。やはりまつりは見るよりも参加するほうが圧倒的に楽しいものである。

町内会単位の参加が多いが、目の前で30分間ていどの演技を見せ、終わると10〜20mほど移動して、またそこで演技を披露することを3回繰り返して21時に終了であるが、竿灯はそのままその場所に留まって、観客と触れ合いをするのが習わしのようだ。私もこども用の15kg の竿灯を持たせてもらったが結構重たいものだ。

この後、「戻り竿灯」といって地元の町内会に戻ってそこで竿灯を披露するらしい。おまつりはメインストリートで見せるものよりも、横道で披露したり、メイン行事が終わった後の方が盛り上がる場合も多い。

従兄弟とはそこで分かれてホテルに戻った。

部屋はツインが取れずにダブルしか確保できなかった。妻と一つのベッドで寝るのは新婚旅行以来だから27年振りである。まさか床に寝るわけにもいかないので仕方なく一緒のベッドで寝ることにしたが・・・。

コンビニで買ったお酒を十分に飲んで寝たのだが、妻が寝返りを打つ度に気になって目が覚める。結局、グッスリと眠る事は出来なかったのであった。

新婚旅行の時には妻の方が寝れなかったと言っていたのに、27年で立場も神経の図太さもすっかり逆転したようである。