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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-08-09-Friday 勝毎寄稿

2013年8月8日十勝毎日新聞掲載

「大道芸の見(味)方」

さァてお立ち会い。ご用と急ぎのない人は、しばらく私の話を聞いてもらいたい。ただ今より、北の大地de大道芸フェスティバルの始まり、始まり〜。

すっかり夏の風物詩となった大道芸も今年で12年目(北の大地de大道芸フェスティバルとしては10年目)。2002年にたった一組の芸人(ファニーボーンズ)からスタートした催しだが、芸人がこれはと思う芸人に声を掛けて誘う珍しいスタイルで出演者を決めていくうちに、少人数ながらも超一流のパフォーマーがそろう大道芸フェスティバルにまで成長した。つまり、一流の芸人が一流と認めた芸人だけに声を掛けるため、自然と芸の質が高くなる仕掛けである。

今年の参加者は9組。中国雑技の達人から、コメディ、パントマイム、ジャグリング、音楽、ペインティングなど多彩な芸達者がそろった。初登場が4組いるから新鮮さもたっぷり。

大道芸は芸人と観客が一体となってつくりだす路上のエンターテインメントなので、観客もただ見るだけではなく、一緒に場を盛り上げるノリが楽しく見るためのカギ。  

芸人から「お手伝いを!」と頼まれたり、芸の途中でいじられたりした時は恥ずかしがらずに気持ち良く対応しよう。演技に参加すると別な楽しみ方もできる。芸人と親しくなるチャンスのあるボランティアも募集しているので、お手伝いしたい人は十勝毎日新聞社事業局(0155-22-7555)に連絡を。

大道芸には劇場(ハコ)が無い。いわば路上の空間全てが劇場だから、入場料は掛らないが「投げ銭(なげせん)」という習わしがある。演技が終わってから観客がお金を払うことだが、出すも、出さないも、金額の多寡も観客の自由。すごい芸だと感心したら財布丸ごと出すのもありだし、つまらないと思ったら払わずに立ち去るのもありなのだが、なるべく多く入れてやってほしい。

演技終了後には、芸人が帽子などを持って立っている。その際、「投げ銭」だからと本当に投げるのはとても失礼な行為で、きちんと帽子に入れに行ってほしい。

大道芸人はギャラが存在しないので、「投げ銭」が収入。だから、この投げ銭集めも芸の一つになる。投げ銭集めが下手だと、いくら芸が良くても生活が苦しい。大道芸人というのは音響係から集金係まで何でもかんでも兼務しているパフォーマーなのである。

帯広では路上でのパフォーマンスが、平原まつりの時以外は基本的に禁止されているため、この機会に大道芸を楽しんでもらいたい。

最終日には出演者全員が登場するファイナルステージも用意しているので、そちらもぜひお楽しみに。