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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2013-12-19-Thursday イオマンテ

偶然というか、

何と云うか。不思議なことが重なるものである。

「十勝場所と環境ラボラトリー(2006年12月末解散)」の9つのプロジェクトのひとつである「環境童話製作プロジェクト」が、アイヌの「イオマンテ(熊の霊送り)」の儀式を題材にして、命とは何か?食べるとは何か?を子ども達に伝えたいと考えて創った2冊目の絵本「イオマンテ めぐるいのちの贈り物(文:寮美千子、画:小林敏也)パロル舎2005年2月15日発行」を是非とも欲しいとのメールが旭川の方から入った。

出版社のパロル舎が倒産してしまい廃版になってしまって本屋にも売っていないのだという。

すぐに「在庫がありますよ」と返信メールを送ったのだが何度やっても戻ってきてしまう。メールを送ってくれた方の名前は書かれているが、住所も電話番号を書かれていないのだ。文面からすると旭川で絵本の読み聞かせをしているグループの方らしい。

これだけの情報を元に、この読み聞かせのグループ名を割り出して電話を入れたのであった。

私の手元にあるのは、一般書店で販売するものではなく、「十勝場所と環境ラボラトリー用のバージョン」で頒布価格なども載っていないタイプなのである。何冊か倉庫に仕舞ったままだったので、寄贈することにして送ってあげたのであった。

別件で、作者の寮美千子さんとメールのやりとりをしているので、このことを報告したら、作者である自分の手元にも1冊しか残っていなかったのだと言う。

作者の寮さんが、15日に奈良で民映研の映画「イヨマンテ」の上演があった際に、上映主がどうしても欲しいというので、この最後の一冊をプレゼントしてしまって自分の手元には遂に一冊も残っていないのだというではないか。

出版社のパロル舎は倒産してしまっているから増刷も出来ないので困っていたのだそう。

たまたま、私のこの報告メールを見て、まだ私のところに在庫があったら分けて欲しいと言う。

倉庫を調べてみたらまだ数十冊は残っていたから、寮さんのところに送ってあげたのであった。

何と云う偶然であろう。

この「イオマンテ めぐるいのちの贈り物」は素晴らしい絵本である。何度読んでも感動する内容だ。

倉庫に眠らせておくのは、それこそモッタイナイ。

きっと、本も活躍させて欲しいと思ったのであろう。

どこかの出版社が再販して欲しいと思う。