やっていた関係でフィギュアスケートには関心がある。
今回、さいたまスーパーアリーナで行われた全日本選手権大会は、男女とも実に見ごたえのある面白い大会であった。
来年2月に行なわれるソチ冬季オリンピックの代表選考も兼ねていて、この大会の成績によって男女とも3人ずつの代表選手が選ばれるから、選手は皆必死である。
男子の方の一人目は、羽生結弦が圧倒的な強さを見せて優勝し、文句なく代表を決めた。二人目は今大会で2位に入った町田樹が順当に代表に決まったが、問題は三人目の代表である。
今大会で3位に入った小塚崇彦か、今大会ではケガで振るわず5位に終わったが実績のある高橋大輔かで選考は難しいかったであろう。結局は実績を取って高橋大輔に決まったが、小塚君には悪いが、まぁ順当なところではないだろうか。織田信成は今一歩であった。
女子の方は、SPでトップに立った浅田真央が、男子の羽生同様にフリーでも勝ってすんなり決めるかと思ったのだが・・・。
ここで圧倒的に勝てないところが浅田の精神面の弱さであろう。オリンピックでも韓国のキムヨナとの戦いに不安を感じさせる内容であった。
逆に鈴木明子が逆転で優勝して代表を決めたところは精神面の強さを感じた。
以前の大会で自分の演技の曲と違う曲が掛かって動揺して散々な成績に終わった村上佳菜子であったが、今回は精神面でも成長したのか、2位に入って代表入りを決めた。
残念であったのは、今年娘を出産して復帰してきた安藤美姫である。やはり出産後の状況から身体を万全に戻してくるには時間が足りなかったようである。
日本は男女ともフィギュアスケートのシングルのレベルは世界一である。この中から3人ずつを選ぶことは過酷なことであろうが、レベルが高いがゆえに切磋琢磨するからこそ益々技術面や精神面でも鍛えられるのだ。
オリンピックで男女とも金銀銅独占なんてことになって欲しいものである。ソチオリンピックが楽しみである。