「上海福喜食品」が期限切れの食肉などを販売していたというニュースが流れた。
日本にも、日本マクドナルド社の「チキン・ナゲット」やケンタッキー・フライドチキン社の鶏肉などの材料として仕入れていた可能性があると云う。
工場内の模様を映した映像では、床にこぼれたミンチ肉やハンバーグやナゲットなどを手ですくって工場のラインに戻しているものが放送された。
まぁ、工場内の床と云っても土足で入れるような場所ではないし、消毒された長靴に履き替えているであろうから、見た目には甚だ宜しくはないが、即、危険であるというようなものではなさそうだ。
ただ、期限を遥かに越えたカビが生えた肉や変色した肉の日付を替えて再包装しているのは、かなり危険であろうと思う。
私が幼少の頃は親からは「自分で落としたものは拾って洗って食べなさい」「落ちているものは食べてはいけません」と教育されたものだった。
自分で落としたものは自分の判断でキレイ、汚ないを判断し、自己責任で食べてもよいと云うが、落ちているものは、どんなモノかは分からないから決して食べてはいけないと云う時代であったのだ。
自分の不注意で落とした食べ物をそのまま捨てるなんて「モッタイナイ」という精神があったのだろう。
この工場の衛生管理には問題があるが、現代の日本はちょっと「バイキン」に対して異常なほどの気の使いようなのではあるまいか。
お腹の中に多少の雑菌を入れることも人間の身体には必要なのではないかと思う。
最近、海外旅行に行くと、すぐにお腹をこわす日本人が増えているが、これは普段から衛生管理が行き届き過ぎて、雑菌がお腹の中にほとんど入らないから、ちょっとした雑菌が入っただけでお腹をこわしてしまうのではないだろうか。
しかし、現代日本の食産業では、この中国の様な会社は全く受け入れられないであろう。
マクドナルドやKFCなどの検査が厳しいであろうアメリカ資本の会社へ納入する商品でさえ、このような扱いなら、中国国内に卸す食品の扱いは推して知るべしである。
以前に上海旅行に行った際も、KFCなら大丈夫だろうと思って、わざわざ店を探して食べたのに・・・。
信頼を裏切ることの代償は大きいだろうと思う。