«前の日記(■2014-08-22-Friday) 最新 次の日記(■2014-08-24-Sunday)»
 | トップ |  | ビル概要 |  | テナント構成 |  | 沿革 |  | アクセス |

観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2014-08-23-Saturday 東京2

今回の出張の目的は、

マジックの師匠であった故ジミー忍師の息子さんで、ミュージカル俳優である駒田一さんが、帝国劇場で公演するミュージカル「ミス・サイゴン」の主役エンジニア役で主演するので、それを是非とも見て欲しいというマコママからの要望に添うことである。

開演は17:00であるが、マコママとは14:00に有楽町で待ち合わせることになっている。

ホテルを10:00に出て日比谷線の東銀座駅で降りた。新しい歌舞伎座の地下の店がテレビに映っていたので、それを見学しようと思ったのである。

その地下の店を見ていると歌舞伎の一幕切符というのがあるのを知った。第一部の出し物の一の「恐怖時代」と云う演目が11;00開演で13:00頃に終演だという、料金は立見席だが2000円と格安である。

歌舞伎はまだ観たことがなかったし、新しい歌舞伎座の中も見てみたかったので入ることにした。

谷崎潤一郎の戯曲を元にした作品で耽美的である。出演者には中村扇雀、勘九郎、七之助、橋之助などの名前を知っている役者である。内容も面白くて、歌舞伎と云うのもなかなか良いものであると認識したのであった。

14:00にマコママと待ち合わせて遅めの昼食をとりながら話し込んだ。

今回のミス・サイゴンのエンジニア役はダブルキャストで、もう一人の主役ある市村正親さんが癌の手術で急遽役を降り、その代わりを筧利夫さんが務めることになったことで新聞を賑わせた。

駒田一さんも市村さんが降板したすぐの時には筧さんお稽古がまだ終わっておらずにたった一人でエンジニア役を頑張ったのであった。

エンジニア役と言えば、座長役でもあるから、若い役者さんたちに差し入れなどを出さなければならない。

8月上旬に初演の頃には夕張メロンを、この20日には帯広のお菓子屋柳月の三方六を大量に帝劇の楽屋宛に送っておいた。三方六は森繁久弥さんが大好きだったお菓子である。帝国劇場の座長の楽屋なら森繁さんも使ったであろうから、こういういわれのある差し入れは面白いと思ったのである。

こういう贔屓のお客さんからの差し入れというのはありがたいものなのだ。

今回のミス・サイゴンは以前に観たものとは演出がガラリと変わっていた。娼婦舘のシーンなど、かなりエロティックな表現やキスシーンなども多くなっていて子ども向けではない演出である。それでも以前の演出よりもテンポが速くなっているから時間が速く進んだ気がするほどアッと言う間に終わってしまった。

カーテンコールで最後にハジメちゃんが出て来て、中央で皆をまとめて客に挨拶をする。これが何と言っても主演の醍醐味なのである。

3度目のカーテンコールで、スタンディングオーベーション。1階席のほとんどの客が立ちあがったのであった。とっても良い熱演であった。

マコママと2人で楽屋を訪れる。

楽屋口の前には出待ちといわれるファンが百人ほど並んで待っている。その中を顔パスで楽屋に入って行けるのは何とも言えない優越感を感じる瞬間でもある。

座長各の楽屋、帝劇の「5−1」に陣取っている。ここに入れるだけでも嬉しいことだ。

3人で日比谷の居酒屋に行く。ここに若手の役者たちが合流してくるという。若手の役者さんは、役者だけでは喰っていけないからバイトをしながら役者をやっている人も多いと言う。座長ともなると彼等に飲み食いをさせなければならないようである。

7人ほどの若手が合流してきた。

私もかつてはスポットライトの魅力に引き寄せられプロを目指した身である。彼等の話を聞いていると、夢や、したいことの為であれば苦労を感じなかった昔を思い出して懐かしくなった。実に楽しい時間であった。