石波茂を担当大臣にして、地方創生に力を入れているように見えるが、具体的な方策はいまだ発表されていない。
新聞などに載っている識者と言われる人の解説では「人口規模が弱小の地方の村まであまねく創生する」かのように言っている人もいるが・・・。
人口が右肩上がりに増えていた時代ならまだしも、こう云う人の言っている説も多少の説得力はあったであろうが、現在の人口減少社会での実行が不可能なことは明らかである。
「まちづくり」に於いて「人口は力」である。
人口の少ない町では何をやっても効果は薄い。
日本全体の人口が減っていくのに、全国の全ての町の人口が減るのを喰い留めようなんてことが出来る訳があるまい。簡単な算数も出来ない奴なのかもしれない。
こう云うバカなことを云う奴は、町が消滅することに言及すると、総すかんを喰うとでも考えているのだろう。
しかし、もう既に人口は減っているのだし、増える要素もないのである。
頭の中のベクトルの向きを変えなければ、不毛な論議を繰り返すだけである。
現実は「日本の人口は減る」のである。
地方の町の人口減少率は、死亡による自然減よりも、大都市への流出の方が大きくなり拍車をかける。
人口が少なければ、学校・病院・商店も存続出来ないのだから当たり前である。
全ての町の人口維持云々よりも、思い切って発想を切り替えて、周辺の人口が少ない町や村を、一ヶ所に集約して人口規模30〜50万人程度の街を造ることである。最低30万人居れば、学校・病院・商店なども成り立つことが十分可能であるからだ。
全国あまねく場所に村や町があるのではなく、交通の便の良い場所やインフラが整備されている場所に集中して生活するしかないと考えている。
こんなことを言うと、今住んでいる場所を捨てるのか、小さな村はいらないのか等と言う人が多いだろう。
その通りである。
このまま人口が減っていけば、どうせ存続は難しいのだ。
頭を切り替えられない地域はいずれ消滅するしかないのだ。
現在は、積極的に生き残りを掛けて集約するのか、自然消滅を選ぶのかの分かれ目であろう。