殺害映像を3日夜(日本時間では4日未明)に投稿したというニュースが流れた。
何でも、檻の中に入れられ身体に火を付けられて焼き殺されたというではないか。生きたまま身体に火を付けて焼き殺すなんて、とても残虐な殺し方である。
不確かな情報だが、このパイロットの惨殺は1ヶ月前の1月3日に行なわれていたらしい。もしも、この情報が正しければ、湯川さん、後藤さんの拘束を発表した1月20日の時点では既にヨルダン人パイロットは死んでいたことになる。
ヨルダン側の人質交換には応じられないわけであるし、生存確認も出来ないわけである。
だが、何故、パイロットの残虐な処刑の模様を、この時点で公表したのだろうか?
数時間後には、ヨルダン側が、報復なのだろう、イスラム国から釈放を要求されていたリシャウィ死刑囚の死刑を執行したという。
1ヶ月前の1月3日に、パイロットの虐殺をやっていたとして、もしも、湯川さん、後藤さんの殺害前に、この映像を公表していたら、また展開は異なっていたかもしれない。
人質交換の条件を出した時、既に、最初からイスラム国側は自らの打つ手を狭めていただけだったことになるし、この時点での公表は、ただ、世界中に残虐性を広めて反感を増幅しただけであろう。
一連の流れを見ていると、イスラム国側の意図がまるで理解できない。作戦を練る参謀がいないのだろうか?
ヨルダン国民も、こんな残虐な映像を見せられたら、イスラム国憎しでこり固まったのではないだろうか?
遠いアラブの国シリアやイラクの内紛だと思っていたのだが、様相がかなり悪い方向に変わってきた。
ヨルダンはイスラム国に対してアメリカの協力を得て報復をするであろうし、イスラム国もヨルダンやアメリカやアメリカの同盟国に対して報復をするであろう。
この事件のキッカケが日本人だから、イスラム国のインターネットを使ったプロパガンダで洗脳された、連中が日本でのテロを実行するかもしれない可能性が高まったであろう。
人生に絶望したり、自分の存在意義を確認できなくなって自暴自棄に陥っている日本人の若者が、死に場所を求めてイスラム国に行ったり、死んででも有名になりたいなどとバカなことを考える奴が現われないとも限らない。そういう危険性が増えたであろう。
もしも、そんな馬鹿者がイスラム国の捕虜になった時に、日本の政府はいったいどう対応するのであろうか?
アメリカ&同盟国VSイスラム国と云う図式から、イスラム国は同じイスラム教徒であるヨルダンをもハッキリと敵に回してしまったであろう。世界中が戦争状態になりそうな、嫌〜な臭いがする。