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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-04-20-Monday ポイント オブ ノーリターン

ポイント・オブ・ノーリターンとは

引き返し限界点のことである。これ以上先に行ったら、もう引き返すことが不可能になる地点のことである。

よく、飛行機の離陸の際に、パイロットが離陸をするのか、離陸を止めて引き返すのかの判断を迫られる限界の場所という意味で使われている。

飛行機のことだけではなくて、人間の生活の中にも、このポイント・オブ・ノーリターンという限界点は存在する。

映画「男はつらいよ」のフーテンの寅さんがよく使う「それを言っちゃ〜オシマイよ」というセリフそのものの事態である。

交渉事でも、相手の反応を見ながら、ここまではOKかな、もうそろそろヤバイかなと駆け引きを行なう人がかなり居るが、立場の強弱によって、譲歩する幅も違ってくるものだ。

立ち場の弱い人間は、相手の立場が強かったり、相手が強気だと、譲歩に次ぐ譲歩を重ねさせられることがある。

また、単なる金銭だけで動いているような人ではなく、人情絡みで動いているような場合に於いては、損得勘定以外に人間的繋がりで譲歩する場合もあるであろう。

我慢に我慢を重ねて、相手の要求(頼み)を呑んで、何とかかんとか遣り繰りをして従うが、その我慢や譲歩が限界点を超えて、もう少しも譲歩出来ない地点まで踏み込んでしまうと、もう嫌だ!となって、全てがオジャンになってしまうことがある。

世知辛い世の中で、金銭的にも余裕を失っているから、あらゆる場面でコストカットは必須の状況であることは理解している。

しかし、そんな状況でも、リーダーたる者は、何が重要で、何が重要ではないのかを見極める眼力が必要なのだと思う。事業にメリハリを付けるのが智恵と云うものであろう。

深い考えもなしに、単なる表面上の数字合わせをやると取り返しのつかない事態になってしまうことがあるだろう。

一旦、そういう事態になってしまってから、慌てて元に戻そうとしても、今度は、一度離れてしまった気持ちを再び取り返すことは出来ないものなのだ。

特に、気持ちで繋がっている場合には、一旦気持ちが切れてしまうと修復するのは余計に難しいものである。

まちづくりにも、ポイント・オブ・ノーリターンは存在する。まちづくりに携わる人間はそこの配慮を忘れないことが重要であると考える。