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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2015-09-21-Monday かちまい論壇

十勝毎日新聞「論壇」2015年9月21日掲載

「北の大地de大道芸フェスティバル」

平原まつりに新風を注ぐべく協賛事業のひとつとして14年間(実行委員会としては12年間)続けてきた結果、規模は小さくても世界トップクラスの芸人たちが集まるフェスティバルとして全国的にも注目されるようになってきた。これまでに招致した芸人は延べ108組150人であるが、世界中のフェスティバルから出演オファーがくる一流芸人ばかりである。

夏の風物詩として市民にも定着し、多くの観光客も楽しませていると思うが、近年、連続して大道芸への補助金が削られ、予算不足から今年の開催が一時期危ぶまれる事態に陥った。

かつては12組17人を招聘(しょうへい)したこともあったが、ここ3年間の招聘数は、一昨年は9組14人、昨年は7組11人、今年は7組9人と予算に合わせて減少している。

大道芸の演目にはジャグリング、アクロバット、パントマイム、コメディー、マジックなどの種類があり、フェスティバルという名称上のバランス、実演場所数等からも9組以上の芸人の招聘が理想ではあるが、やむを得ず芸人数を減らすことで対応してきたのであった。少人数でもカバーできたのは芸人のレベルが高かったからに他ならない。

しかし、それももはや限界に近い。大道芸フェスティバルを存続させるためには、実行委員会への参加も含めて市民の理解が必要不可欠である。

大道芸は、屋外での演芸であるから、季節(温暖な)、天気(降雨ではない)、曜日(土・日)などが限定され、毎回異なる環境でしか演技ができない宿命だ。

夏は一番の「稼ぎ時」であるが、遠い帯広へは前後2日間の移動および宿泊が必要になる。期間中の3日間は「投げ銭」で稼いでもらうにしても、移動日の収入はゼロだ。各地のフェスティバルから引っ張りだこの一流芸人を招くには、この収入ぐらいは保証するのが最低限の招致マナーであろう。

平原まつりの期間が、お盆というのが一つのネックである。開催時期を外せば割引制度を活用できるが、曜日に関係なく14〜16日のお盆と決まっている。お盆期間は航空運賃の割引がなく、荷物の搬送経費もバカにならない。

「盆おどり」「勝毎花火大会」などの大きなイベントと同時期開催のためにスポンサー開拓にも苦戦している。

大道芸実行委員会でもあらゆる方向性を探っているが、いまだ妙案はなく、まだ来年の開催にはGOサインが出ていない状況だ。何とか来年も、開催できて良かったねと笑って話せるようにしたいと願っている。