携帯電話を置いたのが間違いの元であった。
老人用(?)の操作が簡単な携帯電話であるが、1、2、3の3つの短略ボタンが付いていて、それぞれ私、妹、姉の携帯電話番号を短略登録してある。
ずっとベッドに寝たままでいるから、退屈なのだろう。しかもこの3つの短略ボタンでの操作方法しか思い出せないという。
私は数日前に携帯電話の機種変更をしたばかりで、まだ使いこなせていないので、音量調節もしていない。
最低限の音でしか設定されていないから、電話が掛かってきても気が付かないことが多いようだ。
私が電話に出ないと妹に電話して、妹経由で、私や妻のところに用件を伝えてくるようになった。
困るのは、母が私に電話を寄こす時間が早朝の6時30分頃であることだ。
私が、朝起きる時間はいつも7時半頃なのである。
1時間早く起こされると調子が狂う。
その用件というのも、「寒いから肩掛けを持って来て欲しい」と云うものだ、別に6時半に電話してくるような緊急の用件ではない。
病室から電話が掛かってくると、何かあったのかと一瞬ドキッとしてしまう。
連休中は会社が休みだったから、毎日、病院に通ったが、連休が明けてからは、私だって忙しくなる。
私は務め人ではないから、ある程度の時間的な都合はつけ易いが、それでも、しょっちゅう病院まで行くことは不可能だ。
母にはそのことは伝えたのだが・・・。
まったくもう困ったもんである。