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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2017-01-23-Monday トランプ新大統領

20日の就任式以来、

アメリカのトランプ新大統領に関する番組が多いが・・・。

批判が多いようだが、何だか、とても違和感がある。

トランプ新大統領が言っていることは、私には至極まっとうなことに聞こえるからだ。

ここ十数年間の世界は「グローバリゼーション」という名の経済の世界統一に向かって一直線であったように思う。

賃金が安くて労働力が多い国に、工場を建てて、安い製品を生み出し大量に販売する。その対象国が、賃金が高騰してきた中国から、まだ労働力が安いベトナムやタイなどに移動しているだけという風に感じていた。

このグローバリゼーションっていったい何なんだろう?

世界の工場と化した国に果たして未来はあるのだろうか?

このグローバリゼーションが盛んな時には、もっと「個性」を大切に、だとか「少量」でも良い物をとか言っていたくせに・・・。

解説者達は、トランプがアメリカに工場を作らせ、アメリカ人の雇用を増やせば物価が上がる。それがアメリカ国民にとって良いことなのか?と言うが・・・。

そもそも金持ちは何故に金持ちなのか、それはケチだからである。「おこぼれ(トリクルダウン)」なんてのは嘘八百である。

賃金の安い国に工場を造れば、アメリカの労働者は仕事を失う。仕事が無くて、金持ちからおこぼれをもらうなんて屈辱的な生活を良しとはしていないということだろうから、まだアメリカ国民の気概を感じる。

とんでもない大金持ちを1%作り出すよりも、大多数の国民がそこそこのお金を持っている方が経済は回るのだ。

私にとっての驚きは、このグローバリゼーションを牽引してきたのは、他ならぬアメリカの大企業であったという認識も持っていたのであるが・・・。

アメリカはグローバリゼーションという名のパックスアメリカーナを守りこそすれ破壊するようなことはあるまいと思っていたのに、そのアメリカが、これを自ら破壊することを公約に掲げたトランプを新大統領に選んだことだ。

ここが肝である。

つまり、グローバリゼーションは、極極一部の大金持ちがよりお金を稼ぐ為の手段であって、アメリカの一般国民にはその恩恵はほとんど無かったということであろう。

たった1%の大金持ちが、世界の50%の富を所有するという偏在に、嫌気がさしたということだろう。

だから、そのグローバリゼーションを破壊することを公約に掲げたトランプを新大統領に選んだのは理解することができる。

むしろ、グローバリゼーションを推進するであろうヒラリーを選ばなかったことに、一般国民はアメリカが崖っぷちまで来ていることを肌で感じているのだなと思ったくらいだ。

ただ、懸念は、トランプが本当に公約通りに、グローバリゼーションを破壊するのかどうかということである。

彼もまた富豪の一人であるのだから・・・。

まずは、お手並み拝見といこうではないか。