おはよう北海道土曜プラスの特集に私のことが取り上げられた。
5月17・18日の2日間に受けた取材を約10分間に編集して放送されたものである。
NHK札幌放送局から4人のスタッフで取材に来てくれたのだが、インタヴューアーは、この4月8日からこの「おはよう北海道土曜プラス」の担当になった古谷敏郎アナウンサーだ。
古谷アナウンサーは、趣味がマジックで、私と同様に小学生の頃からマジックをやっているというベテランアマチュアマジシャンでなのである。
4月11日に、NHK帯広放送局が「「ほっとニュース北海道」と云う18:10〜19:00までの道内向けニュースの中で、マジック・ミュージアムから生中継の放送をしてくれたのだが、これがひょんなキッカケとなって、帯広出張の際にマジック・ミュージアムを訪ねてくれた古谷アナウンサーとの接点が生れたのである。
マジック・ミュージアムを訪れた古谷さんが、展示品を見て、その量と質に驚いてくれたのである。
また、その際に拙著「北の屋台繁盛記」と「人間万事塞翁が馬」の2冊を進呈したのだが、面白かったと読後の感想を送ってくれたのだ。
同好の士としてこんなに嬉しいことはない。そんなことから今回の取材へとつながっていったのだと思う。
当初、古谷さんの頭の中には「マジック・ミュージアム」「まちづくり」「マジック的思考法」「北の屋台」「マジック」と番組の構想がかなり広がったのではないだろうか?
私の「マジック」と「マジック的まちづくり」をひとつのテーマにした特集にしたいと云うのである。
テレビの収録には、その放送時間の数倍もの撮影を行うのが常である。今回も2日間で7〜8時間は収録をして行ったが、しかし放送時間は10分弱しかないと云う。
マジシャンは常に「限られた条件の中で最良のパフォーマンスを見せる」と云う制約に慣れているから、古谷さんも、膨大な量の撮影フィルムから、どれを残し、どれを省くのかを考えて、もっとも効果的な演出をして編集してくれるだろうと期待していた。
番組は期待以上の出来であった。
さすがである。
マジシャンの視点とプロデューサーの視点で、見事に構成されていた。
私のマジックを見て驚く子供の表情も実に良かった。
本来ならご法度である「タネ明かし」も、マジシャンならではの観点で、許される限界で表現しており、それが、後の本編への「前振り」つまり「仕掛け」になっていた。
随所に、マジシャンならではの感性で作られていることが、マジシャンの私には判る。
これまでテレビには「北の屋台」の紹介番組にも、「マジック・ミュージアム」の紹介番組にも何度も出演してきたが、いずれも、関心がどちらか片方に寄っていて、「マジック」と「まちづくり」が密接に関連していることを上手く表現してくれる人(プロデュサー)が現れなかった。
が、しかし今回の10分弱の短い放送時間内でも、その両方の関連性が上手く表現されていたのがとても嬉しかった。
古谷さんが、マジシャンの心理を判っているからだろう。
いつもは辛口評論家の妻も「とっても良い番組だったね。あなたの人生の軌跡だね。葬式にはこの映像を流してあげる」と云う。
そうか、やっぱり私が先に逝くことになっているんだなぁ〜。