この検査と治療との間にかなりの待ち時間があるので、北大病院内にある床屋さんで散髪をしてもらうことにした。
丁度良い時間潰しである。
私の髪質は、極度のくせ毛で、長く伸びてくるとクルンクルンと丸まってしまい収拾がつかなくなってくる。
ホルモン療法の副作用なのか、髪の毛の伸びるスピードが速まったような感じがするし、何となく髪の毛の腰が太く、強くなったような感じがしていて、髪の毛が立つのである。
治療中は整髪料の使用も控えるように言われているので、朝起きて、水道の水で櫛を濡らして、その立った髪の毛を抑えているのだが、この水分が乾いてくると髪の毛がボワボワに膨らんでしまうのである。これは少し嬉しい方の副作用である・・・。
札幌に来る前は、治療期間中にナチュラルパーマの髪の毛を伸ばして、長髪にしてイメージチェンジでもしようかと思っていたのだが、先日、札幌に来た妻が、病気で疲れている風に見えて格好が悪いよと云うので、散髪してもらうことにしたのだ。
帯広では、いつも馴染みの床屋さんでしか散髪しないからあまり乗り気ではなかったのだが、この、床屋さんの風貌が、昔、ちょび髭でとぼけた味の老手品師のアダチ竜光さんにソックリだったのでやってもらうことにした。その風貌が可笑しくて仕方がなかったのだが腕は良かった。
治療の前に、陽子線の受付の女性にカードマジックを演じて見せた。毎日、顔を合わせている内に、マジックの話になって、見せて欲しいとリクエストされたからである。
これから、毎度、治療前に一つずつ披露することになった。
マジックは実際に演じていないと腕が鈍ってしまうから、ちょうど良い機会である。
毎日、妻とは電話とメールで頻繁にやりとりしているが、マジック・ミュージアムへの見学希望の申し込みが多いと云っていた。一応、HPには「坂本館長が、長期不在の為、今年の営業は8月末で終了し、来年のGWの連休頃に再開の予定である」旨を掲載してあるのだが・・・。
せっかく楽しみにしてくださる方には本当に申し訳ないが、こればっかりはしょうがない。私の代わりが務まる人が居ないので諦めてもらうしかない。ぜひ、来年の再開を楽しみに待ってもらいたいと思う。