「前立腺癌」の治療を受けた北大病院に3ヶ月に一度、検診をしに行くことになっている。
私が受けた治療は、放射線科の「陽子線治療」と泌尿器科の「内分泌療法」の2つの併用である。
9月初旬に泌尿器科で「LH−RHアゴニスト」と云う男性ホルモンを抑制する注射を受けたが、これは今後2年間3ヶ月毎に打っていく必要があるのである。
その注射の日に合わせて、放射線科で術後の経過を見てもらうのである。
本来は3月2日に受診の予定であったのだが、大雪でJRが運休になってしまい1週間後の9日にズラしたのであるが、9日も大雪と大雨で、またまたJRが運休になってしまい、13日まで延びてしまったのである。
間が11日間も空いたから注射の効果のほどが心配であったが・・・。
久し振りに北大病院に行ったが、2ヶ月間も入院していたから勝手は十分に分かっている。
まずは血液採取であるが、私の腕は血管が見つけづらい様で、他の病院や他の科の看護師だと何度も失敗するから腕の血管がドス黒くなってしまうのだが、ここの看護師は注射が実に上手い。手際良く血管を見つけて一発でやってくれるからありがたい。
病院では、かなり待たされるし、列車に乗っている間も暇を持て余すから帯広から本を持って行った。
当初の2日の為に買っておいた高田崇史の新作「卑弥呼の葬祭 天照暗殺(新潮社)」である。読みたい衝動を抑えて、この日まで読むのを我慢して来たのである。
私は高田崇史の歴史解釈がとても好きなのである。
もともと本を読むスピードが速いのであるが、夢中になると、そのスピードが倍化する。アッという間に読んでしまった。まだ検診が終わっていないのに・・・。
仕方がないから2度読みしたのであった。内容を書くとタネ明かしになってしまうから書かないが、殺人事件は取って付けた様でまったくの余計事なのだが、歴史解釈はものすごく面白かった。
さて、肝心の検診の結果であるが、PSA(前立腺特異抗原)と云う前立腺でのみ生成される物質の値を測定する血液検査で、このPSA数値が4以上だと前立腺癌の疑いがあると云う基準なのであるが、前回の12月1日の検査では0.03であった。今回は、もうこれ以下には下がらない最低値の0.01と云う数値であった。
治療の効果が極めて順調に推移していると云う。副作用らしき症状も全く出ていないし、私的には完治したと思っているのだが・・・。
医者は3ヶ月後にまたお会いしましょうと云う。任せた以上は医者の指示に従うしかないか。