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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2018-04-16-Monday 出雲大社

15日は出雲方面へと向かう。

去年の春に、家族で「伊勢神宮」に行ったのだが、その際に購入した「古事記」が面白くて面白くて何度も読んたのであった。

私は以前から古代の歴史に関心があり「古事記」は読むことは読んでいたのだったが、内容はうろ覚えであったのだ。

伊勢神宮を実際にこの目で見たら、次はどうしても出雲大社に行ってみたくなったのである。

14日は羽田空港の国内線第二ターミナルビル内にある東急エクセルホテル羽田に宿泊した。

朝、起きると外は暴風雨である。飛行機が飛ぶか飛ばないかは、第一ターミナルのJALのカウンターに行ってみなければ分からない。

外は暴風雨でも、移動中は雨に濡れることはない。晴れ男に傘は不要なのだ。

飛行機は激しい暴風雨の中を予定通りに出発した。出雲縁結び空港にも予定通りに到着した。出雲の天気は到着前まで降っていた雨が上がり、曇りである。

移動は観光タクシーを手配してある。

事前に色々と調べたが、公共交通機関がほとんどなく、観光バスで回ると見たい所には行けないし、時間にも制約がある。私達夫婦は我儘であるから、気に入った場所には長居をしたいし、ツマラナイ場所ではサッサと移動をしたい。団体行動は体質的に合わないのである。

選んだのは「一畑グループ」のタクシーである。今回の出雲ではタクシー・ホテル・高速バスは全て一畑系列で統一して予約したのである。この方法は正解であった。

タクシーの運転手は、京都のMKタクシーみたいな歴史の勉強や案内の勉強は不足していたが、親切で気さくな人であったので快適な移動であった。

まずは、出雲空港から出雲大社へと向かう。

妻が書店で購入して来た観光案内の本には、客を勘違いさせるトリックがちりばめられていることが分かった。

出雲大社の写真として大きな注連縄(しめなわ)をバックにした写真が使われているのだが、これは正確には出雲大社の注連縄ではなかったのだ。

出雲大社の隣にある結婚式場の神楽殿の注連縄なのであった。大社自体の注連縄はこの神楽殿の注連縄よりもグッと小さ目であった。

「神社」は「怨霊鎮魂」の施設と云う説に出雲大社も合致している。

神社で、川を渡る。参道が直線ではない。と云う神社は怨霊鎮魂の施設である。

出雲大社は、大国主命を祀っているが、「国譲り」とはすなわち乗っ取りである。大国主も息子らも国譲りの時に亡くなっているから、何等かの戦闘か騙し討ちがあったのであろう。

この世に大きな恨み事を残して死んだ人は祟る怨霊になるのである。だから神様として祀るのである。怨霊を注連縄で作った結界に閉じ込め、川でこの世とあの世を分ける。怨霊は直線にしか進むことが出来ないから参道を曲げて出られない様にする。出雲大社は参道は直線であったが、目の前に「拝殿」と云う建物で道を塞いでいたから回り込まなければならない。

大国主命は大社の正面ではなく西側を向けて祀られている。二礼四拍手と云うのも特殊な拝礼の仕方である。日本人が好きな語呂合わせでは「四」は「死」に通じると嫌うはずなのに・・・。

その他、出雲大社は謎が多い神社だった。すぐ隣にある「古代出雲歴史博物館」を見学したが、復元模型の高さはスゴイ。東大寺の大仏殿の屋根よりも高くて48mもあったと云う。日本一の社に祀るから、どうか祟らないで下さいとお願いしているかのようである。

1984年に荒神谷遺跡から発見された358本の銅剣や、1996年に加茂岩倉遺跡から発見された39個の銅鐸の展示が圧巻である。それまでに日本全土で発見された数よりも多くの数が一ヶ所にまとめて埋められていたのであるから・・・。この発見によってそれまでの学説が覆った。

これら発掘物の銅剣、銅鐸には「×」印が付けられている。これは「祭器」である銅剣、銅鐸の呪術性を封じる呪い(まじない)であろう。

2日前のブログに書いたカンボジアの仏像の話と合致していると感じた。

大国主命が支配する出雲王朝から、天照大神が支配する大和政権に移行する際に、祀る神や祭りの仕方も変化したのであろう。古来「政」は「祭」と同義なのである。前王朝の祭りの仕方を変更するから、その祭器は不要になる。だから埋めるのだが、呪術的能力を奪う為に「×」印で封印したのだろう。私的には納得出来た。

10月に全国の神様を迎える「稲佐の浜」を見た後で、「旧大社駅」に行き、近くにある運転手お薦めの手打ちそば店「大梶」で名物の割り子蕎麦を食べる。早目の昼食後には、縁結びの占いで有名な「八重垣神社」→出雲一宮の「熊野大社」→古い「神魂神社」を回って、「境港」に行く。途中でダイハツ自動車のCMにも使われた急勾配の「江島大橋」を渡る。遠くからみるとスゴイ急勾配に見えるが・・・。カメラアングルのトリックが含まれた映像なのであろうが、実物も結構なもんであった。

境港では、「水木しげる記念館」「水木しげるロード」を見学。まちづくりの成功事例としては有名な場所であるから、一度はこの目で見ておきたかったのである。私もまちづくりに関心があるし、妖怪やおばけが大好きであるから、とても楽しみにしていたのだが・・・、一部はまだ工事中で完成は今年の8月と云うことだが、日曜日なのにこの程度の人出では少し寂しかったなぁ〜。

町をあげて「水木しげるワールド」満載ではあるが、中には合わない業態もあるから通りの全てに統一感を持たせるのは難しいのだろうなぁ〜。

宿泊先の「松江しんじ湖温泉」の「一畑ホテル」に向かう。このホテルでも予約した部屋よりもアップグレードしてくれてレイクビューの部屋にしてくれた。嬉しいことであるから、お礼にこのホテルの売店でお土産を購入したのであった。

夕食は、ホテルの外に出て、お薦めの駅前の居酒屋「根」で食べる。松江出身のテニスプレイヤー錦織圭が「のどぐろ」が好きだと言った途端に値段が跳ね上がって高級魚になったのだと云う「のどぐろ」をメインに食べる。刺身醤油が濃くて甘くて粘り気がある。色々と食べたが、メニューに北海道産のものが多いのは、昔の北前船の影響なのかも知れない。

私達夫婦はともに小食であるから、一人前を二人でシェアして食べたのであった。早目にホテルに戻って温泉に入って寝た。

この日も、雨には一滴も当たらなかったのであった。