毎年「今年の漢字」一字を大書きする方である。弟の嫁さんが司会をするというのでチケットをもらい、妻と二人で聞きに行ったのである。
主催は「帯広明るい社会づくり運動推進協議会」で40周年記念の講演会に森貫主を招聘したらしい。
ここ最近は、名刹の坊さんの「下」の醜聞で週刊誌を賑わせているから、最初はあまり期待していなかったのだが・・・。
京都の清水寺は、高校の修学旅行で行ったきりである。778年に創立された南都六宗のひとつの法相宗の寺で、千手観音が本尊であると言うから1240年もの歴史のある寺である。
現在放送しているNHKの大河ドラマの「せごどん」で、先々週に西郷隆盛と一緒に錦江湾に入水自殺した月照和尚が清水寺の貫主であった。江戸時代の尊王派の坊さんであったようだ。
森貫主は、さすがに話が上手であった。坊さんだから、毎日、説教をしているであろうし、講演の依頼も多いのだろう。自身の「今年の漢字」に関する「文字」についての話は勉強になった。「言霊(ことだま)」は言葉に力があると言う意味だが、文字にも「文字霊(もじだま)」があると思うと言う話には、毎日、毎日、沢山の文字を書いておられるからであろう、とても説得力を感じた。
講演は、時にユーモアたっぷりに、時には少しの毒も吐いて、楽しく聞き入ったアッと言う間の1時間半であった。
講演終了後に、チケットの半券で森貫主直筆の色紙20枚が当る抽選会が行われた。20枚とも全部異なる文字が書かれており、当選した方は大喜びしていた。