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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2018-06-11-Monday 勝毎「論壇」

2018年6月11日十勝毎日新聞「論壇」掲載

「十勝ファンづくり」

十勝環境ラボラトリー(TKL)を開始した1996年からの付き合いの大学教授が、5年振りに来勝した。建築史と都市文化論の教授である。

TKLとは、「国際環境大学」という地球環境問題を研究する新たな大学を十勝に造ろうとした帯広青年会議所の活動から生まれた組織であるが、2006年12月末に10年間の活動を終了し解散をした。

大学を造ることは叶わなかったが、同時に展開していた9つの活動の内、中心市街地を活性化するための部門「都市構想プロジェクト」から「北の屋台」が生まれたのである。

また、当時の新進気鋭の大学教授や研究者らを招聘して、毎月「国際環境大学公開講座」を開催して講演をしてもらい、十勝毎日新聞の文化欄には「十勝の場所の意志に学ぶ」という週一のコーナーを作って寄稿してもらい、量がまとまると出版して、十勝の文化度を高める活動もしていた。

講演の翌日には、講師を十勝中案内して歩き、単に見るだけの観光ではなく、季節によって農場での収穫体験や食事、熱気球、カヌー、スノーモービルの体験など等「十勝ファン」になってもらうことを繰り返してきた結果、TKL終了後も家族連れでたびたび来勝してくれる方が多いのである。こういった地道な活動が「北の屋台」誕生にも生かされてきたと思う。

今回は、大樹町の宇宙関係の施設や、農場などの視察を行った。TKLをやっていた20年ほど前には盛んに十勝中を案内して歩いたから、郊外の道もしっかり覚えていたのだが、解散した2006年からは、ほとんど行かなくなってしまった。高規格道路も中札内より先には、これまで行ったことがなかったのである。大樹まで完成していてビックリした。

東京の都心から羽田空港まで40分、飛行機に乗って90分、帯広空港から大樹まで自動車で40分、待合の時間を考慮しても3時間程度で行けて、広大で安価な土地のある場所というのはかなりなインセンティブになるであろう。昔の交通事情でしか想像していなかったから、とても便利に変わったなぁと実感した。

私のアナログな頭では、これまで「宇宙に行ってどうするの?」「デブリと呼ばれる宇宙ゴミを増やすだけじゃないの?」としか思っていなかったのだが・・・。

カーナビを使用すれば近くまでは案内してくれるが「この辺り」とまでしか分からない。農場も含めて、看板などの表示が分かりづらいのが難点である。ホスピタリティの必要性を感じた。