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観光カリスマ
坂本和昭のブログ


■2018-07-06-Friday オウム真理教

昨日のブログで北海道の雨が酷いと書いたが、

ニュースを見たら、九州や広島や京都の雨の方が酷いようだ。アナウンサーが「何十年に一度の大雨」とか「経験したことが無いほどの・・・」とか言ってるが、一昨年や去年にも経験したばかりだぞ。もはや、毎年の大雨は恒例化してしまった感がある。この表現は実態とまるで合っていないなぁ〜。

オウム真理教の麻原彰晃こと松本智津夫ら元幹部6人の計7人の死刑が執行されたと云う。

95年3月の地下鉄サリン事件のニュース映像は、いまだに鮮明に憶えている。同年1月の阪神淡路大震災のニュースとともに大きな出来事であった。

1973年、私が高校1年生の年に発刊された「ノストラダムスの大予言」と云う本が影響を与えたとも言われている。1999年7月に起こる地球の終わりが近づいていると云う終末論が日本を席捲していた。

終末論が流行るとオカルト的なものが同時に流行る。

現在の日本では主流になっている浄土真宗や曹洞宗などの仏教も、末法思想(釈迦の入滅一千年後にその教えが失われ世の中が乱れる)が流行った鎌倉時代に興った新興宗教なのである。

超能力などの超常現象をマジックの観点から研究していた私は、このノストラダムスの大予言関係の書籍を多数購入して読破していた。

そもそも「予言」と云うものには、人間の心理的なバイアスが掛るものなのである。「占い」と同じように、どの様にも解釈できる曖昧な表現を用い、読み手側が、当たっていると思うように仕向けるトリックなのである。要は人間の思い込みを活用したトリックなのだ。

だが、精神的に弱い人間や、悩み事を持っている人間は、何かを信じたいと思うのであろう。旧来の宗教では救われないと感じた人間が、急進的な新興宗教に傾倒する傾向がある。冷静な人間から見たら、何を馬鹿なことを思うようなことに心酔する。

死んだ後の来世で救われても仕方が無い、生きている内に救われる「現世利益」を求めるのである。

現実の世の中に不満を持った人間が、麻原の作った荒唐無稽な宗教もどきに走ったのだ。

ただ、このオウム真理教の中にも、ヒエラルキーが存在する。信者同士の嫉妬心や出世欲を活用して競争をさせる。オウム内での地位を上げたい信者は、麻原の言う事に盲目的に従うようになる。

独裁的な組織では、出世と死は独裁者の気分次第であることは北朝鮮をみたらすぐに分かるであろう。逆らったら「死」が待っている。教義に疑問を持って脱退したくなっても、脱退したらこれまた「死」が待っている。実際に脱退しようとした信者が殺されている。恐怖に依って縛られた状態だったのであろう。

「生きる」為には、教団に残らなければならない。残る以上は出世をしたい。信者は互いに、教団内での地位を上げたくて、普通ではあり得ない競争を行う。オウムが取りいれた「省庁制」がそれに拍車を掛けたのであろう。

教祖に認められたい。自分の能力を示す為に、殺人化学兵器の製造も行ったし、忠誠心を示す為に散布までして、罪のない無関係の人間を殺戮した。集団心理と競争心理と出世欲が複合された状況になったのだろう。人間の心理とは何ともモロイものである。ただ、麻原が、それを理解して活用していたのかは、不明のまま死刑が執行された。

私は、麻原を操っていた黒幕的な存在が居たのではないかと疑っているのだが・・・。

麻原と元幹部らの7人が死刑になり、おそらく近日中に残った6人も死刑が執行されるであろう。

新興宗教には「法難」が付きものと云う考え方もある。残された信者らが死刑になった13人を聖人として崇めて、新たな信仰を起こすことが考えられる。

思い込みやマインドコントロールなど、心理面に深く入り込んだ考え方は、ちょっとやそっとでは変えられないものである。